IPアドレスとドメインによる接続元組織名判定の違い - アクセス解析・効果測定 - 専門家プロファイル

小坂 淳
株式会社環 
東京都
ウェブ解析士マスター

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:Webマーケティング

小菅 太郎
小菅 太郎
(ITコンサルタント)
森 美明
森 美明
(Webデザイナー)
森 美明
(Webデザイナー)
和久井 海十
(ITコンサルタント)

閲覧数順 2024年04月26日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

IPアドレスとドメインによる接続元組織名判定の違い

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. Webマーケティング
  3. アクセス解析・効果測定
アクセス解析 シビラとgoogle analyticsの違い

暑いですね。

東京では、外での運動をするなという警報が出ました。

皆さん、こんにちは。環の小坂です。


ウェブ解析では接続元がわかることがあります。

ガグアの吉田さんが下記コラムで記載されています。

Googleアナリティクスでアクセス元企業を調べる方法


さて、弊社のシビラでもアクセス元企業名がわかります。

そのことについて「なるほど、ドメインからわかるんですね」と聞かれることがあります。

時間がないときは「そうです」と回答するのですが、実際は違います。


ウェブページにアクセスがあると、様々な情報が記録されます。

その中に「IPアドレス」と「ドメイン」があります。

これらはほぼ毎回記録されます。


例えば、iPhoneからウェブページを見た場合、

IPアドレスにはキャリア(ソフトバンク等)の保有するIPアドレスが記録され、

ドメインもキャリアの保有するドメインが記録されます。

ドメインは見ればどこの会社(プロバイダ)かわかる場合もあれば、

「panda-world.ne.jp」のように一見どこかわからないものもあります。

panda-world.ne.jp はソフトバンクでのアクセスの一部で記録されます。


では、企業から見た場合はどうなるのか?

IPアドレスはその企業が接続に使っているプロバイダのIPアドレスもしくは

自社で保有し接続に使っているIPアドレスが記録されます。


ドメインも同様に接続に使っているプロバイダのドメインもしくは

自社で保有し接続に使っているドメインが記録されます。


ドメインから接続元企業がわかる場合


プロバイダではなく、その会社自体のドメインが記録されるのはどういう場合か?


それは、その会社の中にそのドメインで運用しているものがあったり、

意図的にそのドメインで接続している場合です。


例えば、ウェブサーバーやメールサーバーを自社内に置いている場合です。

逆に言えば、弊社のように、ウェブサーバーやメールにおいて外部のサービスを利用している場合、

社内からのアクセスにはドメインは出てきません。

ホスティングサービスやクラウドサービスを使っている場合です。


よって、ドメインで企業が特定できるのは、大手企業や官公庁、学校等が多くなります。


IPアドレスから接続元企業がわかる場合


では、IPアドレスで組織名がわかるのはなぜなのか?

それは色々な方法がありますが、一つはwhoisを使う方法です。

IPアドレスの所有者は公開されています。(最近は非公開も増えました)

その所有者を調べることができます。

また独自のサービスを使って収集する場合もあります。


違いはあるのか?


この二つの違いはあるのでしょうか?


実際に弊社のシビラではIPアドレスとドメインを収集し、

IPアドレスから接続元企業名を出しています。

その「ドメインからわかる企業名」と「IPアドレスから抽出した企業名」は合致するのしょうか?

答えはNOです。

合致しない場合があります。


分類すると下記のような場合にわかれます。


・A社がアクセスしていて、ドメインもA社だけど、IPアドレスではB社となっている。

・A社がアクセスして、IPアドレスではA社となるけど、ドメインはB社となっている。

・A社がアクセスして、IPアドレスでもドメインでもA社となる。

・A社がアクセスして、IPアドレスでもドメインでもA社ではない。


例えば、プロバイダを利用しているのでドメインはプロバイダだけど、

IPアドレスを独自に持っていて、その所有者はA社という場合、IPアドレスからの判定のみがA社とわかります。


逆に、自社のドメインで接続しているけど、IPアドレスを自社名義でないものを使っている場合、

ドメインの方だけA社とわかります。


主に個人や中小企業の場合、ドメインもプロバイダ、IPアドレスもプロバイダ保有のものを使っている

という場合が多く、どちらでも判定できません。


ドメインでの判定とIPアドレスでの判定どちらが正確か、わかる範囲が広いかはわかりませんが、

このような特徴を持っていることを理解して活用してください。


また、グループ企業まとめて同じIPアドレスやドメインからアクセスするような場合もあり

(「財務の○○」と言われる某Hグループとか)、企業名の特定が困難な場合もありますし、

ゲートウェイサーバーをおそらく外部に委託している某大手広告代理店のように

毎回ドメインやIPアドレスが変わるような場合もあります。










このコラムに類似したコラム

【ネット集客】GADGET SEOの3つの機能 芹川 隆 - パソコン講師(2012/12/08 10:00)

心得十か条 和久井 海十 - ITコンサルタント(2012/10/06 07:12)

【アクセス解析レポートから新商品や新サービスが生まれる】 千葉 英男 - Webプロデューサー(2012/03/03 22:34)

Googleアナリティクスの設置h24.2.2 瀧内 賢 - Webプロデューサー(2012/02/02 20:00)

5-3 KPIの考え方 鈴木 健一郎 - マーケティングプランナー(2012/01/26 18:00)