- 井上 みやび子
- すぐ使える株式会社 代表取締役
- 東京都
- Webエンジニア
対象:ITコンサルティング
- 服部 哲也
- (SEO WEBコンサルタント)
- 竹波 哲司
- (Webプロデューサー)
(初回から読む)
システムの問題ではなく文化の違い
結局私は自動処理を行うシステムとの根気比べに負けて(?)発注をキャンセルしたわけですが、システム開発者としては「自動」の処理を考えさせられました。
日本であれば、注文を請けた商品が出荷できないなと判断したら、「すみません、欠品でした」なり何なりの連絡をすると思うのです。
少なくとも客がキャンセルするまで杓子定規の対応をする事はあまり評価されていません。
一方、システムが得意とするのは「自動」で「大量の作業を同じように」つまり杓子定規に処理する事です。例外を想定しなくてよい場合、システムの設計というものは実はとても簡単になります。例外を一つ二つでも想定しだすと、途端に設計は複雑になります。
この場合は「承認確認メールが3回以上続いたら/1か月以上出荷できなかったら 管理者の裁量を仰ぐような案件一覧に表示する」などの処理が考えられますが、運用上もシステム開発上も大きな負担です。
システムで「効率化」を図ろうとすれば「こういう仕組みだから、安く、早くできるんですよ。例外はありません。」という事になりますが、そればかりだと心が苦しくなります。イライラします。
日本で業務の「 IT 化」が難しいと言われるのはこういった心の問題が原因の一つでしょう。
日本の文化が持つ心をないがしろにせず、かつそこそこ効率化を図るようなシステム設計のバランスが必要と感じます。