では輝度とは何でしょうか。
簡単に言うと人の目で見た明るさに近い光の量です。
単位はcd/m2(カンデラ毎平方メートル)です。
照度はある面に入射する光の量を表しますが、輝度はその面に反射して人の目に届く光の量を表します。
そのため空間の光環境を考える際には、より正確なシミュレーションができるというメリットがあります。
しかし実際の部屋ではインテリアや家具が完全に決まっているわけではなく、その反射率がよく分からないということや、視点を決めないと輝度の算出ができないといったことから、輝度計算は照度計算に比べて手間がかかるというデメリットもあります。
また輝度がどの程度であればよいといった基準がないため、空間の光環境の良し悪しを判断しにくいということも輝度計算の普及を妨げている要因の一つです。
現時点では住宅の照明計画で輝度が用いられることはほとんどないと思いますが、照度とともに今後使われるようになるかもしれません。
拙著で輝度設計について詳しく説明していますので、興味のある方はぜひご覧下さい。
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