きょう11月23日は樋口一葉さんが亡くなった日だそうですね。
私はちょうど、一葉さんの師であった中島歌子さんの人生を描いた小説を読み終わったところです。
明治時代の歌人、中島歌子さんのことはあまり知りませんでしたが、朝井まかてさんという作家が『恋歌』と題して小説にしています。
江戸、小石川の大きな宿屋の娘として何不自由なく育った歌子が、水戸藩士と恋に落ち、水戸へ嫁ぎます。
しかし、明治維新の頃の水戸は暗黒の時代でした。
夫はまもなく理不尽な戦いの中で命を落とし、彼女も囚われの身となって悲惨な体験をくぐりぬけます。
私塾「萩の舎」が成功をおさめ、当代一の歌人となった歌子に最期の時が訪れたとき、彼女が弟子に残した歌は…
君にこそ恋しきふしは習ひつれ さらば忘るることもをしへよ
恋することを教えたのはあなたなのだから、どうかお願いです、忘れ方も教えてください。
どんな男と浮き名を流そうとも、夫への恋情は尽きることがない。未練だと己を諌めようとも、夫への想いが募り続けることに私は愕然とする。
あまりにもたくさんの人が痛ましく命を落としてゆくので、正直、長編の半ば頃、読むのがつらくなって来たのです。
でも、最後まで読んで良かった。
この歌以上の「恋歌」があるでしょうか。
一生涯続く恋もある。
また手放せない本が一冊増えました。
| コラム一覧 |
このコラムの執筆専門家
- 佐竹 悦子
- (東京都 / 婚活アドバイザー)
- 結婚相談所インフィニ 青山結婚予備校 代表取締役
数々のメディアに取り上げられる今話題のカリスマカウンセラー!!
10年以上業界の最前線で5000人以上の方々をカウンセリング。その経験の中、結婚の近道には「出会い」と「自分磨き」の両輪が必要だと感じ、全国80000人の出会いと各分野の専門講師による自分磨きを提供する青山結婚予備校を設立しメディアに評価されてます。
0120-980-836
このコラムに類似したコラム