
- 松本 一郎
- 株式会社松本ステインドグラス製作所
- インテリアデザイナー
対象:インテリアコーディネート
- 野澤 祐一
- (インテリアコーディネーター)
- 村岡 由紀子
- (インテリアコーディネーター)
ステンドグラスで使うガラスというのは、日本では作っていないのですべて輸入です。
ステンドグラス屋というと、まず「熱いでしょ?」なんて言われますが、熱いのはメーカーの話で、私たちは製造済みのガラスシートをカットしているだけですので、全く熱くないです。笑
ステンドグラスに使うガラスは大きく分けると、以下の3つ。(1→3にいくほど高くなります。)
キャセドラルグラス・・・単色のマシンメイドグラス
オパールセントグラス・・・マーブル模様で透過性の低いガラス
アンティークグラス・・・手吹きガラス(ハンドメイドグラス)
今回行った工場は、Saint-Just(サンジャスト)という大手メーカーで、手吹きアンティークグラスを作っています。普段はなかなか使えない、非常に高いガラスです。
ハンドメイドの作り方はおおまかに次のとおりです。(専門的な話になるので詳しくは書きません)
1、筒の先にガラスのタネを付けて膨らませる。
2、鋳型の上で軽く吹きながら丸く成型していく→直径15cmから40cm程度まで3段階で大きくしていきます。
3、筒を下に向け、吹きながら、何度も加熱しながら、振り子のように振る→長いボトル状になります。
4、直径40cm×長さ1.5m程度のボトル円筒が出来たら台に置き、前後をカットし、円筒状にします。
5、円筒を炉の中にいれ、溶け始めたところで上部をカットし、広げます。
6、そこからは長さ10mほどのラインで45分掛けて冷ましていきます。
7、端の余分なところをカットし、ガラスシートの完成です。
ここでは全工程を写真では紹介できないので、次回ご説明したいと思います。
今日は綺麗な写真から貼ります。
ちなみにサンジャストという会社は、サンゴバン(Saint-gobain)という、世界50カ国20万名の従業員を持つ多国籍企業で、グループ全体を含めると、世界の主要企業上位 100 社にランクされる巨大企業の中の、ほんのわずかな部門なんですよ。