贈与税申告の準備はお済みですか?

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公開日時
2011/12/17 00:33

皆さん、こんにちは。

 

いよいよ今年も残すところ半月。大人になると、1年1年が過ぎていくのが本当に早いものです。

 

税務の世界においても、12月31日は大きな〆日となります。

そう、2011年に110万円超の動産・不動産等の財産をもらった方は、来年2012年の2月1日~3月15日の間に贈与税の申告をしなくてはなりません。

「2月なんて、まだまだ先のことじゃない」とお思いでしょうが、新年の慌ただしさに加えて、自営業を営んでいる方や副収入があった方は「確定申告」の時期とも重なるので、臨時収入の申告をうっかり忘れて…というケースは意外に多いようです。

 

110万円超の財産をもらった人以外にも、以下の人は贈与税の申告義務があります。

(1)相続時精算課税を選択した方

(2)夫婦間で居住用不動産や居住用不動産を取得するための金銭を贈与した場合の「配偶者控除」を受けたい方

(3)直系尊属から住宅取得資金等を贈与され、贈与税の非課税の特例を受けたい方

(4)その他、年間110万円を超える経済的利益を受けていた方

 

ちなみに贈与税は、個人から財産をもらった時(贈与された時)にかかる税金です。

相手が法人だった場合(例えば、父親の会社名義の不動産を子どもに贈与した場合等)は、贈与税ではなく、所得税がかかります。

 

また、110万円を超える財産(経済的利益)の贈与があっても、以下の場合には贈与税はかかりません。

 

○夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者からの、通常必要と認められる範囲の「生活費」や「教育費」(生活費・教育費の名目で贈与を受けた場合でも、それを預金したり、株式や不動産などの購入資金に充てている場合には贈与税がかかります)

 

○特定公益信託からの奨学金、心身障害者共済制度に基づく給付金等

 

○個人から受ける、社会通念上、相当だと認められる範囲の「香典」、「花輪代」、「年末年始の贈答」、「祝物」、「見舞いのための金品」等

 

他にも、宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う者に対して、贈与税非課税となる規定もありますが、ここでは割愛します。

 

年の瀬に、今年1年を振り返る際、今年誰かから贈られた動産・不動産等がないかどうかも、ぜひ振り返ってみて下さい。

このコラムの執筆専門家

(東京都 / 税理士)

フジ相続税理士法人/株式会社フジ総合鑑定 税理士

不動産鑑定士と協働。不動産に強い相続専門の税理士です。

フジ相続税理士法人は、名前の通り「相続」に特化した専門事務所です。税理士だけでなく、不動産鑑定士・司法書士による相続・不動産問題の独立系コンサルティンググループですので、相続・不動産全般のお悩みに対応しています。どうぞお気軽にご相談下さい。

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