組織再編税制による租税回避行為
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新聞報道によりますと、全国のパチンコチェーングループで
利用されていた組織再編税制を利用した「節税」が
租税回避行為があったとして摘発されました。
これによる申告漏れ額は1000億円以上とも言われております。
どのようなスキームだったのでしょうか。
一例によると地価の下がった土地を現物出資で子会社を作り、
その子会社の株式をさらに現物出資し、別の子会社を作り、
その株式を時価で売却することで損失をつくり、
利益のある他のグループ会社と合併させ、
損益通算を行っていたという。
組織再編税制では、同じグループ内であれば、
簿価で資産の移転が可能となる制度を利用した租税回避行為でした。
全国規模で行われており、
同じ税理士法人とその関係会社が関与していたということでした。
作った子会社の住所がその税理士法人と同じ
あるいは近隣のビルであったことも不自然な取引であったことを
うかがわせるものでした。
100%親子間での資産の無償移転があっても
寄付金課税しない制度もでき、
子会社、関係会社を複数持っている企業は
利用しやすくなった半面、注意も必要となりました。
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