大黒たかのり(税理士)- コラム「相続税がかかるの?」 - 専門家プロファイル

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オオグロタカノリ
( 東京都 / 税理士 )
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相続税がかかるの?

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税金 2015-10-06 11:00

主婦A「最近新聞やテレビでも相続税の話題がやたらに多いけど、どうしてなのかしら」

 

会社員C「知り合いの保険会社の人も相続税って言ってたな」

 

主婦A「相続税ってお金持ちの税金でしょ。うちには関係ないと思うんだけど」

 

会社員C「そのはずだけど、これだけ話題になっていると不安になるなあ」

 

先生B「最近は相続の相談がものすごく増えているよ」

 

主婦A「どうして最近こんなに注目されているんですか」

 

先生B「平成27年年から相続税の基礎控除が下がったことが一番の要因だよ」

 

会社員C「相続税の基礎控除って聞いたことあるな。たしか相続人の数が関係しているんじゃなかったですか」

 

先生B「そのとおり。以前よりも40%も基礎控除が引き下げられたんだ」

 

 基礎控除額の計算式

 改正前 5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

 改正後 3,000万円+600万円×法定相続人の数

 

主婦A「いまいちぴんと来ないんですが」

 

先生B「具体例で説明すると、相続人が配偶者と子供2人の合計3人とすると、次のように変わるんだ」

 

基礎控除額

  改正前 5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円

  改正後 3,000万円+600万円×3人=4,800万円

 

会社員C「確かに基礎控除の額が3,000万円以上も違う。これって税金にするといくら違うのかな」

 

先生B「たとえば、財産が7,200万円で、相続人が配偶者と子供2人の合計3人の場合、次のようになるよ」

 

  改正前 7,200万円<8,000万円(基礎控除額)  相続税ゼロ

  改正後 7,200万円>4,800万円(基礎控除額)  相続税125万円

 

主婦A「125万円も増えるの!」

 

会社員C「今までならゼロだったから余計負担感が重く感じます」

 

先生B「これで世間が話題にしている理由は分かったかな」

 

主婦A「今まで相続税を払わなくていい人がこれだけ払うんだから、もともと払う予定のお金持ちの人はもっと増えるんでしょうね」

 

先生B「そうだね。例えば財産が1億円で、相続人が配偶者と子供2人の合計3人の場合、従来よりも215万円増えて、財産が10億円の人は1,160万円も増えるんだ」

 

会社員C「財産10億円は想像つかないけど、結果いくら這うことになるんですか」

 

先生B「1億7,810万円だよ」

 

会社員C「すごい金額ですね」

 

主婦A「一般庶民はそこまでいかないけど、ある程度無関心ではいられなくなるのね」

 

先生B「東京だと約2倍位相続税を払う人が増える予測もあるんだ」

 

主婦A「どうしたらいいんですか」

 

先生B「ただ心配しているばかりではだめだから、現状把握からしないといけないね」

 

会社員C「うちは賃貸だし、不動産はないから預金が主な財産かな」

 

主婦A「でも両親が亡くなったら、実家とか引き継ぐんじゃない」

 

会社員C「その可能性もあるけど、田舎には戻るつもりないから、売ってしまおうと思っているんだ」

 

主婦A「売ったら現金が増えるから同じじゃない」

 

会社員C「そうか、不動産じゃなくて、現金が増えてしまうんだ。うーんなかなか難しい」

 

先生B「将来予測は誰もできないから、いくつかのパターンでシミュレーションして概算でも把握しておくことが重要だよ」

 

会社員C「これはシロウトだけでは無理ですね。先生の力も借りないと」  

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