沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2013年2月のソニー銀行の金利発表」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2013年2月のソニー銀行の金利発表

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相談業務 店舗タイプ 2013-01-16 14:00


 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、2月は長期固定金利が小幅に上昇しました。


 まず変動金利ですが、これは日本銀行がゼロ金利政策を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは2月の他行の金利でも同様だと思います。


 ただ、この金利設定はソニー銀行のネット広告などを見る限り、明らかに住信SBIネット銀行を意識したものと言えそうです。手数料定率方式でみるとソニー銀行が0.821%に対して、住信SBIネット銀行が0.865%になり、住信SBIネット銀行を引き離しています。現在の変動金利の利用割合を考えると、これが狙いとも考えられます。(なお、ソニー銀行で3大疾病を利用する場合は0.3%の金利上乗せが必要です。一方の住信SBIネット銀行は8大疾病が当初から付保されており、両行に考え方の相違があります)


 但し、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。


 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.060%上昇の1.499%、20年超の最長期間では前月比0.140%上昇の2.511%となりました。


 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、昨年12月下旬から1月上旬にかけては円安・株高が進行し、長期固定金利の目安となる10年物の長期金利が、0.7%台から0.8%台まで上昇したことが要因と考えられます。


 今後の見通しですが、今後も円安・株高・債券安(金利上昇)が進むかどうかを占う上では、22日の日本銀行の金融政策決定会合に注目する必要があります。


 インフレターゲット(物価上昇率目標)の1%から2%への引き上げや、政府と日本銀行によるアコード(協定)は既に市場で織り込まれており、日本銀行の責任の明確化など、どこまで具体策に踏み込めるかに注目が集まっています。


 また、この金融緩和は長期金利の低下要因ともなりますが、今までのように株高に引っ張られる形で、債券市場から株式市場にお金が流れれば、債券安となり長期金利は上昇します。


 今回の金融緩和の中身次第で、円安・株高・債券安あるいは円高・株安・債券高、さらには海外年金基金からの新規資金流入で、円安・株高・債券高という、様々なパターンが考えられます。


 理想的には、今回の金融緩和の中身が評価され、世界中から日本市場に資金が集まり、円安・株高・債券高が進むことですが、現時点では何とも言えません。


 どちらにしても、22日の金融政策決定会合に要注目と言えそうです。


ソニー銀行、住宅ローン金利


沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


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