沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2013年1月のソニー銀行の金利発表」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2013年1月のソニー銀行の金利発表

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相談業務 店舗タイプ 2012-12-17 09:00


 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、1月は2ヶ月連続で変動金利が引き下げになりました。


 変動金利が前月比0.021%低下の1.121%になっていますが、これはソニー銀行独自のもので、他行の12月は据え置かれるものと考えられます。そもそも、変動金利は銀行の貸し出し金利である短期プライムレートに連動する仕組みになっており、短期プライムレートが変動していない以上、他行はどこも据え置きなのですが、ソニー銀行と新生銀行は市場金利により近い形で変動させています。今回も10月30日の日本銀行の追加緩和により、短期金利の過剰流動性が高まったためと考えられます。


 ただ、この金利設定はソニー銀行のネット広告などを見る限り、明らかに住信SBIネット銀行を意識したものと言えそうです。手数料定率方式でみるとソニー銀行が0.821%に対して、住信SBIネット銀行が0.865%になり、住信SBIネット銀行をさらに引き離しました。現在の変動金利の利用割合を考えると、これが狙いとも考えられます。(なお、ソニー銀行で3大疾病を利用する場合は0.3%の金利上乗せが必要です。一方の住信SBIネット銀行は8大疾病が当初から付保されており、両行に考え方の相違があります)


 但し、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。


 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.025%低下の1.439%となっていますが、20年超の最長期間では横ばいの2.371%となりました。


 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、11月下旬から12月上旬にかけては、金融緩和期待で10年物の長期金利は低下したものの、30年物の長期金利は逆にインフレ懸念からさほど低下しなかったことが要因と考えられます。


 今後の見通しですが、16日に投開票された衆議院選挙の結果が自公圧勝となったことで、今後も円安・株高が進む展開が予想されます。


 ここで市場が期待しているのが、米連邦準備制度理事会(FRB)が12日に打ち出した強力な金融緩和に続く政策を、日本銀行が20日の金融政策決定会合で打ち出せるかどうかです。


 市場は既にこれを織り込んで動いているため、20日に何も打ち出せなければ、失望売りに繋がり、円高・株安の展開に逆戻りしてしまう可能性もあります。


 長期金利も金融緩和期待で低下してきたため、この影響を受けると考えられますが、むしろ株高に伴う金利上昇に注意する必要があると考えています。


 どちらにしても、20日の金融政策決定会合に要注目と言えそうです。


ソニー銀行、住宅ローン金利


沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


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