沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2012年11月のソニー銀行の金利発表」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2012年11月のソニー銀行の金利発表

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相談業務 店舗タイプ 2012-10-16 12:00


 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、11月は固定金利の10年以下が低下しました。


 まず変動金利ですが、これは日本銀行がゼロ金利政策を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは11月の他行の金利でも同様だと思います。


 ただ、この金利設定はソニー銀行のネット広告などを見る限り、明らかに住信SBIネット銀行を意識したものと言えそうです。一方の住信SBIネット銀行も2月から変動金利の優遇幅をさらに引き下げるなど、消耗戦の模様を呈している感もあります。(最優遇金利でみるとソニー銀行が0.872%に対して、住信SBIネット銀行が0.865%になります。)


 但し、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。


 一方の固定金利ですが、これは固定2年で前月比0.084%低下の0.976%、固定5年で前月比0.053%低下の1.081%、固定10年で前月比0.035%低下の1.523%となりましたが、20年超の最長期間では逆に前月比0.002%上昇の2.340%となりました。


 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、9月下旬から10月上旬にかけては、9月19日に行われた日本銀行の追加緩和により、短期金利に関しては過剰流動性期待から市場金利が低下したものの、長期金利に関しては緩和策は不十分として、予想ほど市場金利が低下しなかったことが要因と考えられます。


 今後の見通しですが、現在は世界経済の減速懸念が再度強まり、日本でも円高・株安・債券高(金利低)が進んでいます。(長期金利は0.7%台半ばです)


 市場では、10月30日の日本銀行の金融政策決定会合で、経済・物価見通し(展望リポート)を下方修正しなければならない関係で、早ければ同日、遅くとも年内には、上場投資信託(ETF)の買い入れを含んだ、追加の金融緩和を予想する声が出ています。


 但し、仮に10月30日に追加の金融緩和が行われたとしても、その効果が表れるのは11月以降と考えられるため、11月の他行の長期固定金利はほぼ横ばいの設定になるものと考えられます。


ソニー銀行、住宅ローン金利



沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


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