沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「1月のソニー銀行の金利発表」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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ヌマタ ジュン
( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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1月のソニー銀行の金利発表

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相談業務 店舗タイプ 2011-12-16 12:00


 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、今月は固定金利が短期は上昇、長期は下落と銀行側の苦心の跡が伺える設定となっています。


 まず変動金利は据え置きになっています。従って、他行の1月も据え置かれるものと考えられます。そもそも、変動金利は銀行の貸し出し金利である短期プライムレートに連動する仕組みになっており、短期プライムレートが変動していない以上、他行はどこも据え置きなのですが、ソニー銀行や新生銀行だけは独自の調達金利で引き上げたり引き下げたりしているため、注意が必要です。


 返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。


 一方の固定金利ですが、これは固定7年までは前月比0.030%の上昇、固定10年で前月比ほぼ横ばい、20年超の最長期間で前月比0.009%低下の、2.392%となりました。


 10年以上の金利は引き下げになっていますが、10年未満の金利の上昇に比べて、引き下げ幅が小幅であることから、トータルで見ると多少上昇という感じです。10年以上はフラット35に対抗するためとも考えられます。


 12月も市場はユーロと格付け会社に振り回される展開となっています。特にユーロ不安が高まった12月上旬は指標となる10年物の日本国債も売られる展開となり、10年物の長期金利は一気に1.500%近辺まで上昇しました。


 その後は短期の日本国債の入札が順調だったことや、世界景気の減速懸念から株価が下落したことで、買い安心感が強まり、現在は1.000%を割る水準まで長期金利は低下しています。


 気になる他行の1月の長期固定金利の見通しですが、現在の長期金利が1.000%を割ってはいるものの、今後もユーロ諸国の動向や国債入札の結果によっては、日本の長期金利も乱高下する可能性はあります。


 しかし、ユーロ問題は徐々に織り込まれつつあることや、ヨーロッパや中国が景気後退に陥りつつあることから、セオリー通り、安全資産である国債に資金が向く可能性が高いことを考えると、上旬の金利上昇と下旬の金利低下が相殺され、来月は横ばいの可能性が現時点では一番高いものと考えられます。


ソニー銀行、住宅ローン金利


沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)


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