沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- コラム「2013年5月のソニー銀行の金利発表」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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ヌマタ ジュン
( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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2013年5月のソニー銀行の金利発表

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相談業務 店舗タイプ 2013-04-24 09:00

 

 銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、5月は全体的に金利が低下しました。


 まず、変動金利が前月比 0.022%低下の1.099%になっていますが、これはソニー銀行独自のもので、他行の5月は据え置かれるものと考えられます。そもそも、変動金利は銀行の貸し出し金利である短期プライムレートに連動する仕組みになっており、短期プライムレートが変動していない以上、他行はどこも据え置きなのですが、ソニー銀行と新生銀行は市場金利により近い形で変動させています。今回は4月4日の日銀の異次元緩和により、短期金利の過剰流動性が高まったためと考えられます。


 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。


 ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。


 一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.012%上昇の1.406%ですが、10年以上は全て低下し、15年が前月比0.045%低下の 1.936%、20年が前月比0.026%低下の2.208%、20年超の最長期間は前月比0.002%低下の2.432%となっています。


 ソニー銀行の資金調達時期にあたる、3月下旬から4月上旬にかけては、4日の日銀の異次元緩和により、債券市場が混乱し、発表が24日にずれ込んだ訳ですが、固定金利の設定がその混乱ぶりを表しています。


 債券市場では、日銀が今まで買っていた10年債だけでなく、20年債や30年債も買うという姿勢を示したことから、今まで買われていた10年債が売られ値段が下落(金利は上昇)、逆に今まで買いにくかった20年債や30年債の値段が上昇(金利は低下)しました。


 通常は、中心となる10年債だけが上昇するということはあまりないのですが、日銀の姿勢に債券市場が振り回され、結果的に固定金利にも影響してきた印象です。


 今後の見通しですが、債券市場も徐々に落ち着きを取り戻しつつあり、10年債の利回りも現在は0.5%程度で安定しています。


 日銀の姿勢は、全年限に渡って金利を低下させることにあるので、その姿勢が浸透してくれば、10年以上の期間の金利は少しずつ低下していくものと考えられます。


 ただし、円安・株高も進行していることから、資金の分散が起こると考えられ、その速度はそれほど速くはならないと考えています。


ソニー銀行、住宅ローン金利

 

沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)

 

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