森本 直人(ファイナンシャルプランナー)- コラム「資産運用にも役立つ統計学」 - 専門家プロファイル

森本 直人
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森本 直人

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( 東京都 / ファイナンシャルプランナー )
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資産運用にも役立つ統計学

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くらしを守るマネー管理術 FP森本直人は、こう考える 2015-04-20 16:57

資産運用を始めたい、
という方が、最近少しずつ増えています。

ただ、資産運用というと、まだまだ賭け事のイメージを
お持ちの方が多いですね。

ちなみに、FPが提案する資産運用の基本は、
長期分散投資と呼ばれるもので、これは、賭け事ではなく、
統計学的に成功確率の高い方法とされています。

もちろん、100%の安全確実はありませんが、
マネーのホームドクターとして、提案するのは、
生活資金の運用ですので、安全かつ効率的を目指すのが大前提です。

ところで、統計学は信用できるのかです。

例えば、選挙速報で、開票率0.3%などの段階で当確が出て、
なぜそんなに早く分かるのかと不思議に思うことがありますよね。

でも、出口調査をもとに、ほぼ誤ることはありません。

選挙速報は、統計学を信頼しているわけです。

統計学については、他に興味深い話があります。

かつてアメリカに、こういうTV番組があったそうです。

筋書きを簡単に書くと、次の通りです。

ーーー

前提
閉じられた3つの扉あり、うち2つにヤギ(外れの意味)、
1つに賞品が隠されている、という単純なゲーム

ステップ1
ゲームの出場者は、3つの扉のうち1つを選ぶ
ただしこの時点では、まだどの扉も開かない

ステップ2
答えを知っている司会者が、選ばなかった2つの扉のうち、
外れの1つを開けてくれる
その上で、扉を変更しても良いと告げられる

ステップ3
ゲームの出場者は、残り2つの扉から1つを選び、当たれば賞品がもらえる

ーーー

仮に3つのドアを A、B、C とし

ステップ1で、Aを選択

ステップ2で、外れのCを開けてもらうとしたら、

ステップ3で、あなたは、AとBのどちらを選ぶでしょうか。

初志貫徹で、Aの扉を選ぶ人が多いかもしれませんね。

実際、Aを選ぶ人が多いそうです。

しかし、この場合、Bを選んだ方が当たる確率は2倍になります。

具体的に、当たる確率は、A 3分の1、B 3分の2 です。

この理屈がはじめに紹介された時は、大論争になったそうです。

AとBの確率は、あくまで2分の1ずつだ、と、意見が分かれました。

しかし、リアルな実験でも、やはりA 3分の1、B 3分 の2 になりました。

なぜそうなるのかは、A と BC グループの2つに分けるとわかりやすいです。

ステップ1では、A、B、C とも、3分の1ずつの確率です。

ここまでは、難しくありません。

しかし、ステップ2では、BCグループに、外れの扉を
1つ開けてもらえる特典が付きます。

ここで前提条件が異なってくるわけです。

ステップ1で、仮に、BかCを選んでいたとすると、
それが外れだとしても、ステップ2で、扉を開けてもらえる
特典が付くことで1回まで外れを回避できます。

つまりBとCどちらを選んでいても1回まで負けないということです。

よって、ステップ3で、初めに選んだAではない方を選ぶと、
当たる確率は、2倍になるというわけです。

ちなみに、このTV番組の司会者は、 モンティ・ホールさんといって、
その名を取って、この話は、「モンティ・ホール問題」と呼ばれています。

腑に落ちない方は、キーワードでいろいろ調べてみてください。

この事例でわかることは、人の直感は、思いの他当てにならない、
ということです。

 

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