2週間くらい前に、フジテレビ系のニュースジャパンで、レジン治療が取り上げられていて、物議を醸しています。

この中で従来の金属による詰め物が、レジンでできるようになった、金属よりレジンのほうが優れているが、歯科医師は保険だと安いからやりたがらない、というものです。

実際には従来のレジンでは、金属の治療のすべてをカバーするものではなく、前歯や奥歯のの力がかからない部分に限られます（番組でもこの点は小さく出ていたそうです）。これはレジンに含まれるフィラーと呼ばれるセラミックの粒子の含有量の問題なのですが、この点を改良した「エステニヤ・ダイレクト」という製品がアメリカで発売されました。フィラー含有率は、重量比で92%、体積比でも何と82%です。

　アメリカ国内では評価が高く、2009年度版Reality(審美歯科向けの製品ガイド）ではおそらく5つ星（1〜5まであり、5つ星は全体の数%のみ）になるといわれています。2008年の10月にアメリカのPhoenixで開催されたアメリカ審美歯科学会でも発表されていました。

日本ではまだ未発売ですが、すでに大学での治験は行われており、日本での評価も出てくると思います。メーカーのデータを見たところでは、他の製品に比べて、かなり優れています。

　ただこれはあくまでも、他のダイレクトレジンに比較して、ですので当然、従来のエステニヤには劣ると思われます（もし同一なら、エステニヤはいらなくなってしまいますよね）。

　しかしダイレクトレジンのいいところは、口腔内で修理ができる点です。エステニヤダイレクトを入れた後に、摩耗したり、破折した場合、すぐに修理が可能です。今後は今までのエステニヤの修理にも使用されるでしょう。

ダイレクトレジン治療