月島で長屋再生ー自然素材でリフォーム - 写真・作品 - 専門家プロファイル

市川 均
アーキネットデザイン 主宰
埼玉県
建築家
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月島で長屋再生ー自然素材でリフォーム拡大

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関東大震災直後に建てられた2軒長屋で、御施主さんの祖父が建てたものです。10年前から住んでいましたが、階段もトイレもキッチンも2つずつ、2階は繋がっていない状態。快適な暮らしとは言えない状態でした。そこで建て替えも考えましたが、周辺への配慮と古建築への愛着が勝り、リフォームすることとなりました。
 コストダウンの為、解体、柱磨きと左官の壁塗は、御施主さんと我々と御施主さんの教え子の学生さんで手伝いました。内装仕上げは石灰プラスター(薄塗り漆喰)塗です。
 解体して先ず驚いたのは、基礎の大谷石。土を掘って調べてみたらきれいな緑色、まるで生きているようでした。また、柱梁土台の木材も殆ど腐っていません。一部土台と柱の根元を取り替えて、後は構造用合板で壁と床の耐震補強をして、床の防湿コンクリートを施して完成です。
 外観は周辺の景観に馴染むよう配慮し、杉板下見張りや窓格子など月島に馴染みの素材やデザインモチーフを使いつつ、ちょっとモダンな平成の長屋としました。内部は2階をリビングにし中央に階段を配することで、小屋裏の明り取りから光が差し込み、明るく開放的な生活空間が実現出来ました。