- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
通常は、部屋の内部は石膏ボードですね。
この石膏ボードは、現在のほぼ全ての住宅に使われている、と言っていいほど普及していますが、その大きな理由は、「防火」です。
つまり、内部に石膏ボードが使われることを前提に耐火試験をしている為、住宅に使用する際には、内側の石膏ボードとセットで使わないと防火にならないわけです。
【外壁材そのものだけで防火になっているので、内側の仕上げは自由】、
と言う外壁材は、実はそう多くなく、その内の一つ、ALCは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、「高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート」を意味し、一般に軽量発泡コンクリートと呼ばれます。
板倉の家では、内部に石膏ボードを使用したくないので、私は通常これを使います。
ALCの切断面を見てみると、写真の様になっています。
私が指さしているところは針金です。
パネルの内部が発泡しているのもお分かりでしょうか?
こんな工夫で、強度が高く、防火性・断熱性が高い建材になっているので、高層ビルの外壁にも使われているのです。
そして、ALCが優れているのは、他の外壁材よりもメンテナンス性が良い点だと思います。
だいたいどんな外壁材でも、パネルとパネルの継ぎ目や、パネルとサッシの取り合い部分に、コーキングを打って雨漏りを防止します。
ALCも同じですが、ウレタンでコーキングします。
その後、ウレタン系の塗料で、パネルとコーキングをまとめて表面塗装するので、コーキング自体に塗膜がのります。
コーキングは、どうしても紫外線で劣化するので、塗膜で保護されることによって、メンテナンスの間隔を長くすることが出来ます。
また、ご紹介して行くこのお宅の完成見学会を行いますので、お近くの方はどうぞ。
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