デザインの寿命。

住宅における流行・・３

そもそも・・

建築デザインというものには他のファッションデザインやインダストリアルデザインなどの同じ「用」をデザインするデザインとは少し違うところがあります。

それは・・

「デザインの期間」です。

衣服なら古くなったらタンスの奥にしまい込む。

家電品ならどうせ壊れるので捨てる。

車だってよっぽどでなければ買い換えるでしょう。

でも・・

建築や住宅は完成してから何十年もそこに建ち続けます。

一般的には日本の住宅ローンの期間は３０年ほど、それこそ昨今は長期優良住宅や１００年住宅なんてのまで当たり前になってきました。

家電や車のように簡単に建て替えるなんて出来ません。

しかも、その人が売ってしまっても取り壊さない限りは買った人がまたそこを使います。

デザインというのは基本的には人に心地よく見られ使われるために施されます。

その見られる期間が他の物とは比較にならないほど長い。

最初は最新流行かもしれません・・

が・・

建築・住宅は何十年何百年もそのデザインを人々から見られ続けます。

そして建て替えたり大規模改築や改装しない限り、それをしまうことも隠すことも出来ないのです。

建築であろうと何であろうと流行という物はブームという物はいつかは去ります。

そんな流行やブームが去ると後に残るのは・・

「流行遅れ」

うわっ！古くさ～！

となる。

そんな流行遅れが流行が去ってから以降何十年も続いてしまいます。

流行デザインには寿命があるのです。

そういう意味では「普通」という選択肢もありなのかもしれません。

可もなく不可もなく、普通な家。

デザインなどなければいい・・

決して流行遅れなどにはなり得ません。

が・・

それではつまらない。

そんな家は楽しくない。

ならば・・

建築には流行という物とは違うデザインを施すべきであるのではないでしょうか。

住宅はオリジナルデザインであるべきである・・

寿命などはなからないデザインを作るべきである・・

と思うのです。

Atelier繁建築設計事務所ＨＰ

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