- 坪内 康将
- 独学指導者
- 愛知県
- 塾講師
対象:子供の教育・受験
「なにか家でできることってありますか?」
「家でも何かできることがあれば協力したい」
(勉強を教えるのは無理だけどね。。。)
という意思をお持ちの方は多いと思います。
私は、このブログをはじめ、ホームページ、毎月の「塾屋の考え」という冊子、懇談で直接話すなど、
いろいろな方法で保護者の方に、考え方やアドバイス、メッセージを発信しています。
何か1つでも参考になればと思い、1つ1つ書き、そして話しています。それらは、いわゆる「方法論」なわけで、今回は【これがあれば問題ないでしょ】という根幹に迫る内容を書きます。
その根幹こそ
「最も簡単で、最も楽で、最も経済的な」成績UPの方法であり、これこそ家庭教育の根幹なのです。
それは、
【お子様の勉強を、安定して気にする】
これだけです。
解説をします。
重要な要素
1、安定していること。
うまくいかない原因に、「気にするときは急に過度に気にして、普段は一切気にしていない」という波があることです。
例えば、悪いテスト結果が返ってきたときだけ厳しくしたり、中3になったら急に態度が厳しくなったり・・・といった急転換のことです。
いつも同じ接し方、気に仕方で過ごす。
それがお子様にとっても負担にならず、なによりも保護者の方もストレスにならずケンカにもならない秘訣です。
よくブログには書きますが、10代のお子様はなにより「一定ではない」ことを嫌います。理不尽であったり、ひいき・差別というのに敏感なのです。常に同じテンションで気にしてあげることがポイントです。
2、気にするというスタンス。
気にするというスタンスでいることも重要です。
保護者の方に多いのは、我が子の勉強を「教えないといけない」という感覚を強く持っていることです。
塾屋の独学指導もそうですが、勉強の90%ぐらいは【教えなくてもできる】のです。残り10%は何かというと、概念(例:平方根とはなにか、分数とはなにか)や気付かないミスなどです。
概念やミスだけなら、ご家庭だけでも十分に教えることができます。
概念は、中3までの内容であれば教科書を見れば思い出すことが可能です。概念とは、頭のなかで忘れにくく消えにくいものであり、教科書を見れば説明が可能です。
ミスは、計算が多いと思います。計算は普段から使うことも多いので、発見できると思います。
ですので
大事なのは「教える」ことよりも「気にする」ことです。
お子様が【気にしてくれている】という感覚があれば、自分なりにピンチのとき相談してくれます。自分から声を発してくれます。
一方、保護者の方も、常に気にしていれば、異変や理解していないことにもすぐに気付きます。
では、具体的に
【お子様の勉強を安定して気にする】とは、どのようなことをしたらいいのでしょうか。
(1)話題に出す
・・・お子様の勉強が「デキる」ご家庭のほとんどで、これが習慣になっています。「勉強しなさいよ!」「宿題やった?」は話題ではありません。「今日、何勉強したの?」「今度テストっていつだっけ?」といった話題を提供する・・・これです。
子どもは、気にしてもらえていることを何より気にします。期待されていない・気にされていないことで愛情を感じなくなり、反対の行動をとるようになったり諦めるようになったりします。
勉強に関する話題を1日1つでもしてみてください。
(2)3週間続ける
・・・急に態度が変わると、お子様はビックリしたり嫌がったりするでしょう。しかし、3週間続けてください。
今まで、急に厳しくなったり、急に無関心になったりしているご家庭のお子様は、一度保護者の方が何かを始めると
「どうせ、いつか終わるだろう」
という思いを持っています。だから、最初の数日だけ保護者の方に従っていれば、近いうちにそれが去っていく。台風が来たかのように、我慢すれば終わると思われているのです。
もし本気でお子様の勉強を変えていきたいのであれば、保護者の方が3週間続けてみてください。
人間、21日(3週間)続けば、それが苦にならず、逆にそれがないと違和感を感じるようになるそうです。
【習慣にするなら3週間】これは他のことでも使える考え方です。
(3)家族の考えを言い続ける
・・・どうしても勉強のことを話すと、注意口調や怒り口調になりがちですが、基本的に子どもは言われる【内容】は一度では理解しませんし、記憶もしません。ですので、同じことを毎日言ってください。
毎日言うといっても、毎日「宿題しなさい」ではありません。内容は、【家族の思い】です。
保護者の方が、
お子様にどうなってほしいのか、
どうなってほしくないのか・・・
具体的であるほど効果的ですが、
それを言い続けることです。
つまり、まずは保護者の方がお子様に対して「ブレない」ことです。安定ということは、ブレないと同じ意味だと思います。
これに関しては、私の経験を1つ紹介します。
私は大学入学が決まってすぐに髪を黒から金髪にしました。いままで染めたことがなく、経験してみたかったからです。
金髪になった日、帰宅すると、私の祖母が、私を見てビックリしていました。
そして「金髪でもなんでもいいけど、耳に穴をあけてピアスだけはやめてくれ」と言いました。
その後、大学入学後も、コトあるごとに「耳に穴をあけるのだけは・・・」と私に言っていました。
もともと穴を開ける気は最初からありませんでしたが、その後、一切「開けてみようかな」と思ったことすらありませんでした。
毎日、毎日、いろいろなことを言っても、聞くほうはなかなか頭に浸透しません。
CMや宣伝のように何度も何度も同じことを繰り返す・・・多くのことは伝えられませんが、確実に1つ1つ浸透させることができます。
子どもへの教育は
「浅く広く」ではなく、「狭く深く」・・・
1つ1つしっかり根付いていく・・・
その方が大事だと思います。
ぜひ、ご家庭で
【最も簡単で、最も楽で、最も経済的な方法】
を実践してください。
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