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『とりわきて こころも凍みて 冴えそわたる 衣河（衣川）見に 来る今日しも』
（※３０歳で西行は平泉を訪れる※）
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（西行）;「平泉にてあの寒さの中、あの吹雪の衣川を私は飽くことなく眺めておりました。凍りそうな身と心を抱えて、それでも瞳を離せなんだ。それは、そこに何か（？）”美しき”モノが潜んでいたからにございましょう」
（清盛）;「"美しき"モノ？！？」
（西行）;「今。嵐の中に身を置き、この勤めを一心に果たされば･･･さすれば、きっと見られましょう。風雪を耐え忍んだ者だけが見られる”美しき"モノが･･･。嵐の中、平氏一門のためよそ者のお手前（清盛のこと）にしかできぬことがきっとございます。」
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