「自己分析」は必要か?不要か?(5) - 学生の就職と転職 - 専門家プロファイル

小宮 伸広
brainchild-CareerConsultancy 代表
東京都
キャリアカウンセラー

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閲覧数順 2024年04月25日更新

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「自己分析」は必要か?不要か?(5)

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大学生の就職活動 自己分析

「自己分析」の話をしよう

こんにちは。

キャリアコンサルタントの小宮です。

さて、ここまで自己分析の要・不要論に加え、

カレーの作り方について話をしてきました。

まだ読んでない方は以下のリンクよりそれぞれのコラムをご覧ください。

「自己分析」は必要か?不要か?(1)

「自己分析」は必要か?不要か?(2)

「自己分析」は必要か?不要か?(3)

「自己分析」は必要か?不要か?(4)

 

「いらない自己分析」とは?

「就職活動の為の自己分析不要論者であり、且つ自己分析必要論者」

さて、このコラムの(2)において私は以上のように申しました。

では不要な自己分析と必要な自己分析はどのような差があるか?を検証しましょう。

 

まず不要である就活の為の自己分析。

これはカレーの作り方で例えた(3)のコラムに該当する自己分析です。

『カレーを作る』という前提で『カレーの作り方』を導き出したものです。

これは最初から目的が前提にありますので、

その答えに該当するものが当然のごとく導き出されます。

もちろん正しい回答ですが、それ以上でもそれ以下でもなく目新しさもない。

 

就職活動の自己分析に当てはめると、

『あなたの長所・短所はなんですか?』

『学生時代に取り組んだ事は?』

『自己PRをしてください』

このような質問に対して回答になりそうな事を振り返る事になります。

そして幸か不幸か、それぞれの質問に対する模範解答のようなものが出回っています。

長所で言えば「主体的に物事に取り組む」や学生時代に取り組んだ事は「サークルの部長」、

自己PRでは「コミュニケーション能力が高い」といった具合です。

それに該当するものを大学生活の中から探す事になるわけです。

無い学生は就活を目の前に、それっぽい経験をわざわざしてまでエピソード作りに励みます。

 

自己分析であって自己分析ではない

自己分析という言葉をそのまま分解して意味を考えてみると、

自分を分析するという事になりますが

分析をする際には一定数量の事実の洗い出しとその分類・選別を行うという作業が必要です。

しかし、現在の一般化した「自己分析」はその事実の洗い出し作業をほどほどに、

回答に合わせたエピソード出しとその文章整理に終始してしまうパターンが多いのです。

あなたがやり始めた自己分析・・・まさにそんな感じじゃないですか?

だからこそ、先ほど申し上げた『カレーの作り方』という例ように

それ以上でもそれ以下でもなく、目新しいものにならないのです。

 

真の自己分析とは

私が皆さんにぜひやっていただきたいと思う自己分析、

私が必要だと思う自己分析は、

前回のコラムで書いたような手法です。

 

前回のコラムではカレーの種類をまずは洗い出ししました。

『具材』の種類を一つの例としていますが、

国の違い、香辛料の違いなどをもっと突き詰めるとさらに情報は増えますね。

このようにさまざまな事実をまずは洗い出しを行う事。

そして羅列した事実の中から光るものを見つけるのです。

例では「たまねぎ」をピックアップしました。

地味かもしれません、しかしほんとに玉ねぎのおいしさを引き出すには時間・根気が必要でした。

そしてその結果、すばらしい味のカレーが仕上がったわけです。

事実を洗い出ししていく中で、そういう経験・・・必ずあるはずです。

 

高い牛肉を買ってきて作ったカレーよりも、何倍も奥深いものになったと思います。

高い牛肉のカレーもいいですが、誰でも想像はつくでしょう。

しかし、たまねぎをひたすら炒め、そのたまねぎだけで作ったカレーは想像がつきません。

興味を引くエピソードって、そういうものだと思いませんか?

 

私が推奨する真・自己分析は摘出するデータはなんでもありです。

友達の人数、自炊で作った料理、通学時間、乗継回数、趣味、遊び、筋トレ・・・

ほんとうになんでもありです。

絞り出せるものは全部絞り出してもらいたいと思います。

何と何がつながっているかわからないのが人生です。

少なくとも20年以上あなたが歩んできた人生はそんなに薄っぺらいものではないはずです。

 

小学校時代は人気者、中学時代・高校時代は少ない仲間と深い時間を過ごし、

大学では全国から集まってきた仲間と交流を深め見地を広げた。

そんなあなただったらどんな分析結果が出てくるでしょう。

大学1年生は勉強に励み、大学2年ではサークルとバイト三昧。

大学3年で真剣に将来について悩んだ。

そんなあなたはどんな分析結果が出てくるでしょう。

過去から現在はつながっています。

その繋がりは決して1本の軸ではなく、複数存在する軸があり、

その集合体こそがいわゆるあなたの自分軸になっているのです。

どうしても1本の軸を探そうとしたり、1本の軸に固執してしまい、

薄っぺらい分析になりがちな「就活の為の自己分析」を、

もっと深く太く味のある、あなたの人生が反映した自己分析にしましょうよ。

このシリーズではそういうお話をさせていただきました。

 

・・・ちなみに、ほんとに玉ねぎカレーはおいしいんです、ぜひ試してください(*゚∀゚*)

 

具体的な真・自己分析の方法については

今後、セミナーを開催していきたいと思っていますが、

すでに着手している方も多い事でしょう。

ぜひやり方をもう一度見直してみてください。

 

そして、今やっている「自己分析」に何か違和感を感じる方は、

ぜひ私のセミナーに参加してみてくださいね。

 

本当の自分が必ず見つかる自己分析が出来ると思います。