無許可業者への委託だけで許可取消の対象になります - 企業のコンプライアンス - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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対象:企業法務

尾上 雅典
(行政書士)
小竹 広光
(行政書士)

閲覧数順 2016年12月02日更新

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無許可業者への委託だけで許可取消の対象になります

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9月8日付の山口県の記者発表 産業廃棄物処理業者に対する行政処分について



処分理由が、今年の4月1日からの違法行為に対してとなっているため、
2010年改正の元請事業者責任の不徹底が原因と思われます。

具体的には、建設廃棄物を処理業の許可を持たない下請業者に持ち帰らせたり、
下請業者に処分をさせていたのかもしれません。

「3か月間で21回の処理委託」という回数からも、頻繁に処理委託していた事実がうかがえます。



注目すべきは、今回の許可取消は、被処分者に刑事罰が科されたわけではなく、
「無許可業者への委託」という事実のみをもって、許可取消が可能ということです。

行政運用的には、このように短期間で許可取消を決定することは非常にまれです。

私も、「この手があったか!」と思わず山口県の着眼点に感心しました。

報道内容からは事案の経緯の詳細などがわからないため、
迅速な許可取消が必要な理由などが他に存在しているのかもしれません。

おそらく、2010年改正法施行後初の、「元請責任の不履行」に伴う許可取消事案ではないでしょうか。


建設会社の場合、産業廃棄物処理業の許可を取消されたとしても、刑事罰が科されていないときは建設業の許可には影響しません。

しかし、その建設会社が下請の立場で施工をする場合は、建設現場の外に廃棄物を運び出せなくなるので、受注をする際にはかなり不利になります。

「元請と下請の円滑なコミュニケーションが大切になりましたよ」と、講演でも繰り返しお話ししてきたところですが


その問題提起が早くも現実の問題となってしまい、素直には喜べそうもありません。

建設関連事業者の場合、今一度、廃棄物処理法違反をしていないか迅速に再検討することをお勧めします。

廃棄物処理法違反は、発覚してからでは対処できないことが多いため、「未然防止」がもっとも重要なのです。