- 吉田 武志
- 有限会社 ヨシダクラフト 代表取締役社長
- 栃木県
- 建築家
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
昨日の昼前に飼っていた犬が死んだ。
1週間前から歩行不能、木曜日から水しか飲めなくなり
昨日は水も飲めなくなって、最後は断末魔の咆哮をあげて死んだ。
毎朝、檻を開けるとき、「今日は死んでいるのではないか」という
恐怖に似た寂しさからは開放された。
約14年一緒に生活をしていたので、最期が看取れてよかった。
歩けなくなってからも、自分の寝床では小便をしない気高さ?から、
ぐったりした犬を抱えて、4時間に一度、小便をさせに外へ。
髭坊主の大男が、首と四肢をだらりと下げた
死にそうな犬を抱えて散歩しているのだから、ご近所の方にも
見慣れない風景だっただろう。
夕方には家族一緒に火葬場へ。
しかし、本当に最期まで手の掛からない犬だった。
日曜日の昼前という、家族が全員集合できて、火葬場に行けるジャストタイミングで
死んでくれたと思うのは、私が自分の犬を美化しすぎだからだろう。
犬が歩けなくなった同じ時期から、西村賢太氏の少説「どうで死ぬ身の一踊り」
を読み始めた。嘘のない私小説で悲惨でありながら、滑稽。
デオドラントでニュートラルな無印良品やユニクロ的なものとは対象的な、
強烈な体臭を感じさせる面白い小説。
やっぱりこういう小説が読みたい。
私の犬もアメリカンピットブルという強烈な犬種でした。
非常に親近感が沸いてしまうのは、同い年ということもあるだろうが
ツボも似ていて相性が合うのだろう。
犬が弱っていく様子と小説の進み具合が非常にマッチした。
これが絵空事ならこんなにしっくり来なかった。
芥川賞受賞時のインタビューの「風俗に行こうと思ってました」は
受け狙いかと思っていたが、そうでないのが小説を読めば分かる。
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