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茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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閲覧数順 2016年12月02日更新

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人事労務担当者必見!メンタルヘルス不全者対応マニュアル(1)

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  1. 心と体・医療健康
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1・メンタル不全を予防するための取組み

 

(1)兆候の把握方法

 

社員の採用にあたっては「面接」が行なわれますが、この段階で、うつ傾向やパニック障害、適応障害などメンタル不全の兆候をある程度は把握することが可能です。

話の内容はもとより、話す語調や表情、目線などから心理的なトラブルに見舞われていないかどうかに注意します。とは言え1回の面接くらいでは潜在的なメンタル面の危険因子を捉えることは難しいのが現実です。

 

日常的な取組みの一つとして「定期健康診断」が挙げられます。健康診断では、主に身体面の疾患がないかどうかチェックがなされます。すなわち血圧や血糖値、肝機能、腎機能、血中脂質、胸部レントゲン、心電図などが主要な項目です。高血圧や糖尿病、脂質異常症、肝機能障害、心疾患、肺疾患などの身体疾患は比較的発見しやすい反面、うつ病やパニック障害、適応障害など心の病は、健康診断による発見は難しいというのが現状です。

「心理テスト」を施行するというのも、一つの方法です。例としては思考特性診断、D-PAT、BSCPなどが挙げられます。これらのテストによってストレス耐性や思考パターンの特徴を把握し、うつ傾向や適応障害などのメンタル不全の典型例を、ある程度は発見することが可能です。

しかしながら、この心理テストも決して万能ではなく、軽度のメンタル不全や非典型例、本人が演技的にテストに取り組んだ場合などには問題点の発見が難しいものです。

 

また仮に入社当初はメンタル面の問題がなかったとしても、時間の経過とともに、業務上のストレスや過重労働、社内の人間関係、あるいはプライベート上のトラブルなどで、メンタル面に異常をきたす場合が少なくありません。

日常の基本的な取組みとしては、職場における直接の上司や管理者による「観察」と定期的な「面接」が挙げられます。つまり職場の指示系統に基づくラインケアを、きめ細かく行うことが何より大切です。この場合、上司や管理者が日頃からどれだけ社員に対して関心と気配りを持ち、よく観察しているかが最大のポイントとなります。

 

(2)兆候を把握するうえでのチェックポイント

 

社員を観察し、情報を収集するにあたってのチェック項目として先ず挙げられるのが、業務内容や職場の特性への「適性」です。もし本人が業務や職場に大きな違和感を持ち、無理して仕事に向かっているとすれば、日々ストレスや不満を抱えながら過ごしていることになり、いずれはメンタル不全を発症する伏線となります。そのような社員が抱く不一致感を早期に捉え、配置転換や業務区分の変更も視野に入れた対策を立てることが必要になってきます。

次に業務量の過剰や超過勤務など、量的な負担がないかどうかもポイントです。新入社員は特に張り切っていて、多少の過重労働には文句も言わず、知らず知らずのうちに心身の疲労が溜まっていく場合が少なくありません。

上司や管理者としては、超過勤務時間のデータを参考にしつつ、また本人とのやり取りで心身の疲労度を感じながら、場合によっては勤務時間や業務量に制限をかけていく措置が必要になります。

 

社員がストレスを感じるのは、長時間労働だけではありません。特に若い社員にとっては、仕事のやり方や意義をよく理解しておらず、自分の社内での役割が今一つ分からない場合には、大きなストレスを感じてモチベーションが低下します。また、仕事の達成感が得にくい場合や、仕事の遂行するうえで自由度や裁量度が低いような場合にも、ストレスは大きくなります。

それと並んで社内における人間関係にも、注目する必要があります。たとえ業務そのものに適性があっても、他の社員や上司などとの人間関係が悪く、いさかいや軋轢が絶えないようではストレスがかかり、業務の遂行にも悪影響が避けられません。さらに社外の取引先や顧客などとの関係、トラブルの有無も大変重要です。

また、意外と見落としがちなのが社員本人のライフスタイル、特に食生活です。うつ病など心の病の発症と食生活との間には、深い関連が知られています。例えば砂糖など甘い飲食物の過剰摂取は、反応性低血糖やビタミン、ミネラル欠乏などを通してメンタル不全を招きやすくなります。また低体温もメンタル不全の引き金になり得るため、上司や管理者は体を冷やすような生活をしていないかどうかにも、注目する必要があります・・(続く)

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