- 高安 重一
- 有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
ここのところ集合住宅の設計を進めているのは、前にも書いたけど、
昨日は浅草での長屋計画のプレゼン。
商業地域で上階では隅田川への眺めもいいというポテンシャルの高い立地。
ただし地下には地下鉄が通っていて、
地下鉄に負荷をかけられないという建物への制限もある。
ここに街へのつながりもない集合住宅をつくっては街の活気がなくなる恐れがあるので、
1階は住人の生活があふれ出すような作りや、仕事や商売の可能な作りにする方針。
仕事場付きの住宅は職住一体で、ある種の理想だけど、ここで家族が何人まで住めるか?
もちろん大きな面積にすれば、仕事場も充分で家族も何人でも住めるけど、
家賃が上がることになって、それを払える人が少なくなる。
バルコニーは見直す。
エアコンの室外機置き場や、出す前のゴミの仮置き場程度であれば、
ない方が良い。洗濯物も室内干しのほうが花粉の影響も受けず、盗難にもあわないので、
バルコニーの代わりにサンルーム的な室内とする。
そして全体の規模。
無理に大きく建てて部屋数を増やすと、
クライアントの借入を増やすことは返済期間も長くなり、
クライアントの子供世帯に負担をかけるリスクも考えると、
すこし小さい規模が良いように思える。
構造はいままで耐火建築ではコンクリートや鉄骨が多かったが、
今は木造でも耐火建築が可能。
むしろ下町の長屋らしさは木造のほうが適していると思えるし、
コスト的にも抑えられる。
事務所のある浅草なので、知らない土地と比べれば、
リアリティを実感しながら設計できるのがいい。
スタッフもやりやすいと思っているはず。
だから基本は自分たちが住みたいと思えるかどうか。
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