中国特許権侵害訴訟の傾向と分析(第13回) - 特許 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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中国特許権侵害訴訟の傾向と分析(第13回)

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中国特許権侵害訴訟の傾向と分析

〜中国企業に狙われる外国企業〜(第13回) 
河野特許事務所 2010年6月30日 河野 英仁


図11 引用文献1 の概要を示す説明図


 引用文献1 に係る装置は,基本モジュール1,電池4,第1 付加モジュール2(アナログ電話モジュール)及び第2 付加モジュール3(デジタル電話モジュール)を含む。FIG.2 の場合,第1 付加モジュール2 は基本モジュール1 に固定的に包含されており,基本モジュール1 はアナログ電話として作動する。第2 付加モジュール3 は電話に別々のものとして差し込まれ,これにより電話は二重モード電話として作動する。
 同様に,FIG.3 の場合,第2 付加モジュール3 は基本モジュール1 に固定的に包含されており,これによ
り基本モジュール1 はデジタル電話として作動する。
 第1 付加モジュール2 は電話に別々のものとして取り付けることができ,これにより電話は二重モード電話
として作動する。
 復審委員会は,一致点及び相違点の認定を行い,上述した734 特許の技術特徴1-1 及び1-3 が一致点であると認定し,技術特徴1-2,1-4 及び1-5 は開示されていないと認定した。復審委員会は,引用文献1 には,
 「二つの動作モードは,たとえば時分割多元接続(TDMA)システムおよびコード分割多元接続システム(CDMA)などの,異なるディジタル・システムにそれぞれ関連することもできる。」と記載されていることから,技術特徴1-1 は引用文献1 に開示されていると認定した。
 また,引用文献1 は,
 「図2 において,第1 付加モジュール2 は基本モジュール1 に固定的に包含されており,基本モジュー
ルはアナログ電話として動作する。」と開示している。これは,一の付加モジュールが存在する状況下で,制
御モジュールが自動的に付加モジュールを起動することを示していることから,引用文献1 は技術特徴1-3
を開示しているのに等しいと認定した。
 しかしながら,復審委員会は,技術特徴1-2 は,補助通信モジュール3 が主通信モジュール2 外に設けら
れる主CPU5 により独立した制御を受けるところ,当該技術は引用文献1 には開示されていないと判断した。さらに,技術特徴1-4 は,主CPU5 が自動的にユーザに対し,キーボードまたは専用スイッチを通じて選択を希望する通信モデルを提示し,選択された通信モジュールを始動するが,当該技術は開示されていない
と判断した。さらには,電源切り替えスイッチ13 及び可聴周波数切り替えスイッチ14 等のハードウェアも全く開示されていないと判断した。以上のことから,引用文献1 には,1-2,1-4 及び1-5 が開示されていないと判断した。
 さらに請求項1 に係る発明は,ユーザのキーボード・スイッチ指示によりGSM/CDMA を自由に切り替え選択することができるという効果,及び,ユーザの選択により,使用を希望しない方式には申し込みを省略して費用を低減できるという2 つの効果を奏するが,引用文献1 はこれらの効果を奏し得ないと判断した。
 (iv)引用文献2 は家庭用コードレス電話と携帯電話機とを組み合わせたデュアルモード装置を開示している。図12 はデュアルモード装置の概要を示す説明図である。また図13 はセルラーコードレス電話機のハードウェア構成を示すブロック図である。

図12 デュアルモード装置の概要を示す説明図 

(第14回に続く)  

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