生命の鍵は変化すること
人間は、その生命進化の過程で自然界からの影響を受けて、さまざまな形質を獲得し、生き延びてきました。その形質は、もともと遺伝子の中に組み込まれていたものなのか、あるいは突然変異によるものなか、進化論の答えは分かりませんが、いずれにせよ、生命は環境に応じた変化を続けなければ滅んでいくことでしょう。
したがって生命存続の鍵は「変化すること」であり、それが自然治癒力であると考えています。
自然治癒力
自然治癒力については、さまざまな哲学的背景を持って考察することが必要で、その発動の原点である自然界のありようにも関係します。ただ私としては、自然界は「差異」によってその運行が生じるというベルクソンの自然哲学を背景に考察を勧めたいと考えています。
私が考える自然治癒力は、自然界に生じた「差異」により生体内部に新たなる「差異」が発生したときに起こる、生命固有のムーブメントです。その運動様式による、正常と異常の区分が生まれます。
治療は、生体にとって人為的に制御された、「目的を持って与えられる差異」であると規定します。決して生体内部の「差異」を引き起こすメカニズム自体に介入するものではありません。それは、必要最小限の、外部から与えられる刺激です。そこには「介入する」という考え方はなく、自然治癒力を保護するという基本姿勢があります。
吉川祐介ウイケアカイロプラクティック