- 伊藤 健之
- ユー・ダブリュ・コンサルティング 代表
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
いよいよ今日からお話していきます。
こんにちは。グランデコンサルティングの伊藤健之です。
まずはじめに、「現場力」回復のメカニズムについてお話します。
「現場力」を回復させるためには、
1) 「現場で働くひと同士」の気持ちの変化
2)「現場で働くひと」と「マネジメント側」のお互いの気持ちの変化
これらを促していくことが重要です。
お互いが「影響し合う」ことで、相互に「変わっていく」
というメカニズムになります。
いくつもの「現場力」回復プロジェクトに携わってきて、判ったことがあります。
「人は変われる」
「人はひととの関わりの中でしか、変わることができない」
ということです。
この人間誰しも持つ特性を活かして「現場力」を回復していくわけです。
もう少し具体的に説明してみましょう。
(あえて単純化して、書いてみたいと思います)
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■現場のひと
「この仕事、カイゼン余地がいくつもあるので自分たちで少しずつ良くしてみます」
↓
■上司
「あれっ、こんなこという奴だったんだ」(意外)
「不平・不満ばかりだと思っていたのに」(驚き)
「でも、どこまでやれるものかな」(懐疑)
↓
■現場のひと
「カイゼン活動で少しずつ良くなってきてますが、さらに良くしたいので、
意見やアドバイスをもらえると嬉しいです」
↓
■上司
「思いのほか、がんばってるじゃない」(見直す)
「だったら、真剣にアドバイスしてみよう」(サポートしたくなる)
↓
■現場のひと
「こういう協力的な一面ももっていたんだ」(嬉しい)
「数字、数字、と管理するばかりの人だと思っていたのに」(意外)
「そうした好意に少しでも応えたいな」(意欲)
↓
■上司
「なんだか、最近、部下との一体感を感じるな」(一体感)
「少し恥ずかしいけど、自分の思いを語ってみようかな」(本音の共有)
・・・気持ちの変化は続く・・・
============
最初にあった心理的な距離感が少しずつ縮まっていき、相互に作用しながら、
お互いの気持ちがよりよい方向に変化しています。
そして、時間とともにその変化が加速度的に大きくなっていく「力」を使って、
「現場力の回復10ステップ」を徐々に駆け上がっていきます。
もちろん、こんな「とんとん拍子」で気持ちの相互作用が起きることは稀です。
前向きにになった気持ちが、あるきっかけで「後ろ向き」に変わってしまうこと
なんていくらでもあります。
だからこそ、やるからには「後ろ向き」になることを出来るだけ減らして、上手
くやっていきたいものです。
(続きは、また次回に)
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