まず第一に、痩せるためと称して極端なカロリー制限をしたり、肉や魚などのタンパク源を必要以上に敬遠したりすることは、体の基礎代謝を低下させ、かえって痩せにくい体質になってしまいます。それだけでなく骨や筋肉が脆弱化し、貧血傾向になり、風邪をひきやすくなる・・などの弊害をもたらします。
人体にとってタンパク質は、血や肉になる大切な栄養素です。これが不足するとむくみの原因になり、また抵抗力や免疫力が低下します。その結果、感染症やストレスに弱くなり、体力の低下を招きます。その状態で仮に減量したとしても、充実した日常生活を送ることは困難です。
従ってダイエット中といえども、ある程度のタンパク源は必要です。肉が苦手な人は、魚や大豆製品(豆腐など)を努めて摂るようにしましょう。但し肉の脂身は肥満や動脈硬化の原因になりますので、脂肪の少ない赤身などを選びます。
次に、糖分の摂りすぎは当然のことながら、ダイエットを妨げます。お菓子やご飯の食べすぎが良くないことは誰でも知っていますが、意外と盲点なのが「飲み物」です。コーヒーに入れる砂糖はもちろん、スポーツ飲料などにも多くの砂糖が入っており、要注意です。
砂糖の摂りすぎは精神衛生上も良くないことが分かってきました。砂糖が多量に体内に入ると急速に血糖値が上がりますが、体はすぐにそれを下げようとして、反動の低血糖になります。そのとき手が震える、イライラするなどの不調を感じることがあり、それを繰り返すと神経機能が障害されることがあります・・(続く)
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このコラムの執筆専門家
- 吉野 真人
- (東京都 / 医師)
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