米国特許判例紹介:記載不備と特許の権利範囲解釈-9- - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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米国特許判例紹介:記載不備と特許の権利範囲解釈-9-

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   米国特許判例紹介:記載不備と特許の権利範囲解釈
      〜400万ドルのメガネ特許権侵害〜(第9回) 
   河野特許事務所 2009年10月13日 執筆者:弁理士  河野 英仁

            Revolution Eyewear, Inc.,
          Plaintiff/Counterclaim Defendant-Appellant,
                v.
          Aspex Eyewear, Inc. and Thiery Ifergan, et al.,
          Defendants/Counterclaimants-Appellees


 ユーザの使用に際し機能を達成したか否かは無関係である。
 CAFCはクレームが機能的に記載されていることから、使用の方法が変更されたとしても当該機能を発揮する限り特許権侵害となると判断した。

 関連する事件として、High Tech事件*9及びIntel事件*10を挙げた。High Tech事件では、特許権非侵害と判断され、逆にIntel事件では特許権侵害と判断された。

 High Tech事件において登録時のクレームは、歯科治療における携帯型内視鏡を対象としていた。図4はU.S. Patent No. 4,858,001(以下、001特許という)における携帯型内視鏡を示す説明図である。



図4 001特許における携帯型内視鏡を示す説明図

 001特許に係る内視鏡は、ボディ部材及び当該ボディ部材に設けられたカメラを含み、カメラは、「前記ボディ部材に対し回転可能に連結されている」。一方、イ号内視鏡は螺子によりカメラがハウジング内に固定されていた。

 地裁はイ号内視鏡が、001特許を侵害すると判断した。地裁は、イ号内視鏡のカメラは螺子で固定されているものの、螺子をゆるめ、あるいは、螺子を取り外すことができることから、イ号内視鏡のカメラは「ボディ部材に回転可能に連結されている」といえ、特許権侵害になると判断した。

 これに対し、CAFCは、イ号内視鏡のカメラは螺子を取り外して物理的に変更を加えない限り、ハウジング内でカメラを回転することができないことから、特許権非侵害と判断し、地裁の判断を取り消した。

                                (第10回へ続く)

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