「物を捨てられない」 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

奥村 召司
株式会社空間設計社 
東京都
建築家
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「物を捨てられない」

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雑記
最近あった話し。
メールでリフォームのご相談があり、その方の家に伺ってびっくり。ご高齢でひとり暮らしの住まいは正にテレビで見るゴミ屋敷の状況。原因はと言うと・・一切物を捨てられない、掃除が出来ない日々が続いているので人が尋ねて来るような環境でなくなる。その結果として益々社会性を失い状況が悪化する。そんな悪循環が長年続いているようです。
でもその方は現役時代立派なお仕事をされていた方で、金銭的にもたいへん裕福な方なのです。そう言う方がどうしてそうなったのか考えさせられました。確かに若い頃からワンマン的な指向が強かったらしいのですが、奥様を亡くしご本人も高齢化する中で他人との接触が極端に少なくなる状況となり、人との会話ではなく物との会話が繁くなって来たのでは・・と言うのが私の持った印象です。つまりその方のおっしゃる通り、(たとえ不衛生なままの下着の山であっても)ゴミではなく昔話を出来る対象(=友人?)なのでしょう。とても悲しくなりましたが私には何もお手伝い出来ませんでした。あまりにも「昔話をするための友人たち」が多すぎ、しかもそれらは絶対排除してはならないと言うことだったので・・。私は以前から自分の老後はほんの少しの大事な物だけを身近に置いて暮らしたいと思っていたのですが、全くその真逆のケースを目の当たりにして深く考えさせられました。
追伸)この文章はその方(実は遠い親戚でもあるのです)が目にしても良いと思って書いています。と言うか読んで欲しい。本当は物ではなく生身の人間と会話して欲しいので・・。でも「懐かしい物に埋もれて死にたい」と言う言葉はとても重みを持っていたのも事実です。