- 佐藤 靖生
- 有限会社佐藤靖生建築研究室
- 建築家
対象:住宅設計・構造
診断と同じ様に簡単である事が売りの補強材料や工事のコマーシャルを
よく見聞きします。
全てでは有りませんが「簡単」で有る事の落とし穴は
*弱い部分以外が強い事を前提にしている材料や工事があります。
東京都は耐震化率を上げるように様々な指導を行っています。
対象は昭和56年以前の建物です。56年以降は耐震に関しての規準が
大きく引き上げられた事も有り、一応は56年以降は安全として
まずは古い建物から耐震化率をあげようという事なのでしょう。
古い家は確かに耐力壁(筋交いなど)が少なかったり取り付け方が
簡単だったりと、確かに弱い面が有るのは事実です。
ここでポイントなのは古い家は家全体が今の規準よりも「弱い」
事が多いのです。
例えば弱い壁を補強したとします。するとその壁は強くなり地震に
耐えるでしょう、、しかしその壁を支える基礎も弱い場合が多く
簡単に一部を補強するだけでは本来の補強にはならないのです。
それではどうするか?それが技術だったりノウハウなのです。
一軒一軒の状況に合わせて違った対応をする事が必要なのです。
勿論一般のお客さまには解決は出来ないので、信頼できる設計や
診断者に相談される事をお勧めします。今は行政の助成金を受けられる
指定の建築士がおりますので、各市区の建築指導課などにお問い合わせ
していただければ診断の「行政の窓口」を紹介してくれます。
ご参考にして下さい。
佐藤靖生建築研究室
HPはhttp://www.asahi-net.or.jp/~ct7y-stu/
ブログはhttp://d.hatena.ne.jp/ystu/
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