- 羽柴 駿
- 番町法律事務所
- 東京都
- 弁護士
対象:刑事事件・犯罪
- 羽柴 駿
- (弁護士)
- 羽柴 駿
- (弁護士)
裁判員裁判が始まる
5月21日から裁判員裁判が始まり、新聞、テレビなどは大きく取り上げています。正確に言えば、21日から一定の重罪で起訴される刑事事件については、裁判員が加わる法廷で審理され、判決されるようになったということです。
日本では、戦前の短い時期に陪審裁判が行われたことはあるものの、刑事裁判への本格的な市民参加は初めての経験です。法曹三者(裁判所、検察庁、弁護士会)、マスメディアはじめ関係者は、事実上初めての市民参加裁判の実施に備えて、これまで模擬裁判など様々な準備を重ねてきました。弁護士の中でも賛否両論があるものの、果たしてどんな結果となるのか、重大な刑事裁判制度の変更として注目されます。私の「新・刑事法廷」シリーズでも取り上げてゆくつもりです。
裁判員裁判では必ず、公判(公開の法廷における審理)に先だって「公判前整理手続」という非公開の手続で、争点の整理や証拠開示などを行うこととされています。起訴後、この公判前整理手続を行ってから公判の開始に至るまでには、短くても2〜3か月はかかるでしょうから、裁判員裁判の最初の法廷が開かれるのは、たぶん7月でしょう。全国のどこの地裁で第1回裁判員裁判が開かれるか、模擬裁判とはどんな違いが出てくるのか、今から興味のあるところです。