第4章 裁判官はなぜ怒ったのか - 刑事事件・犯罪全般 - 専門家プロファイル

羽柴 駿
番町法律事務所 
東京都
弁護士

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対象:刑事事件・犯罪

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閲覧数順 2016年12月10日更新

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第4章 裁判官はなぜ怒ったのか

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連載「刑事法廷」
第1回

 ある年の年末の事、知人の紹介でA建材のA社長から依頼がありました。同社のY運転手が運転するダンプカーが子供を轢いて死なせてしまい、逮捕・起訴されたというのです。
 事故の内容は次のようなものでした。
 Y運転手は4トン積みのダンプカーを一人で運転していました。事件当日は都内の工事現場に運ぶ砂を大量に積んでいました。荷下ろし作業の都合で車をターンさせる必要があったので、工事現場で交通整理をしているガードマンに先導され、近くのT字路交差点まで行ってターンをし、ターンを終えて再発進してくると、先方に見える工事現場の前でこちらを見ていた現場監督が「アー」と大きな声を出しました。なんだろうと思っていると、ゴツンとタイヤにショックを感じたので、停車して降りてみると左後輪のところに被害者(K子ちゃん3歳)が倒れて轢かれていました。不幸なことにそのときには既に手遅れで、K子ちゃんは亡くなってしまいました。
被害者のK子ちゃんは母親と一緒だったのですが、事故当時、母親は道路の反対側で知人と立ち話をしていたそうです。
 Y運転手は被害者K子ちゃんに全く気がつかなかったといいます。確かにダンプカーのような大きな車になると、車の直前や前方左右に運転席からの死角があり、この場合も衝突の時にそのような死角にK子ちゃんが入ってしまった可能性があるのかもしれないと私は感じました。しかし、それにしても、それより前にはK子ちゃんはどこにいたのでしょう。どうしてY運転手はK子ちゃんに全く気がつかなかったのでしょう。私は、事故の様子をもっと詳しく調べてみる必要があると感じました。
                         
                                   (次回へ続く)