差し止め中の改正規則は米国特許法に反するか?-8- - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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閲覧数順 2016年12月05日更新

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差し止め中の改正規則は米国特許法に反するか?-8-

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米国特許判例紹介:差し止め中の改正規則は米国特許法に反するか?

        Triantafyllos Tafas. et al.,
        Plaintiffs-Appellees,
             v.
         John J. Doll. et al.,
          Defendants-Appellants.

    〜継続出願の回数制限は違法か〜(第8回) 
河野特許事務所 2009年4月24日  執筆者:弁理士  河野 英仁


●結論

 CAFCは、継続出願の制限に関する規則78は米国特許法第120条の規定に反し、無効と判断した地裁の判決を支持した。
 その一方で、RCEの回数制限に関する規則114、並びに、クレーム数に基づくESDの提出に関する規則75及び規則265は適法であり、違法であると判断した地裁の判決を無効とし、地裁に再度審理を行うよう命じた。


●コメント
 今後、CAFC大法廷(en banc)でのヒアリング、最高裁への上告、または、地裁での審理へのいずれかがおこなわれる見込みである。以上述べた4つの規則の適法性が今後も争われる。

 今後のどのように訴訟が進行するかは不明であるが、本判決によりある程度今後の状況が予測できる。出願ファミリー内における継続出願及びCIP出願の回数制限(規則78)の違法性が第1審及び第2審ともに認められたことから、規則78については施行される可能性は極めて低くなった。

 出願ファミリー内におけるRCEの回数制限(規則114)は施行される可能性が高いものの、RCEに代えて制限のない継続出願を行うことで、規則114の問題を回避することができるものと思われる。

 ESD要件(規則75及び規則265)は導入される見込みが高まったが、施行された場合、クレーム数は規制上限いっぱいの独立クレーム5まで、クレーム総数25までとすべきである。ESD要件は単なる情報開示陳述書*15(IDS: Information Disclosure Statement)とは異なり、出願人自身がクレームの構成要件が先行技術及び明細書中のどこに記載されているか、独立クレームが先行技術に対して、どのような観点で特許性があるか等を記載しなければならない。これは、審査段階における意見書と同じく、禁反言により権利が限定解釈*16されることにつながるからである。

 数多くの改正規則が存在し、CAFCはこれらの改正規則が有効と判断された場合に、当該規則が2007年11月1日まで遡及適用されるか否かについても今後議論するよう命じている。なお、本事件では争点とならなかった規則C.F.R. 1.78(f)(1)及び(f)(2)(他の出願に対する情報の通知等)については遡及適用されない旨、USPTOから発表されている*17。

判決 2009年3月20日
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