コンピュータ・ソフトウェア関連発明の成立性(第13回) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

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コンピュータ・ソフトウェア関連発明の成立性(第13回)

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コンピュータ・ソフトウェア関連発明の成立性
 〜精神活動が含まれる歯科治療システムの発明〜(第13回) 
河野特許事務所 2009年3月4日
執筆者:弁理士  河野 登夫

5.対応の米欧出願

 本件事案に関するアメリカ及びヨーロッパでの特許出願に対する審査状況を付記しておく。
5.1
 アメリカにおいては特許6575751 として登録されており,認可された独立クレームは日本出願同様請求項1(方法)及び請求項11(システム)であり,内容は2.2記載のA-1 及びA-2 とほぼ同様である。
 アメリカ特許法は101 条に保護対象を規定している。すなわち,「新規且つ有用なプロセス,機械,生産品,組成物,又はそれらの新規且つ有用な改良を発明ないし発見した者は,本法に定める条件及び要件に従って特許を受けることができる」と規定するのみであり,「発明」の定義はなく,当然,自然法則の利用についての記述もない。
 方法のクレーム1 は「判定し」及び「策定し」という手順を含むが,シーケンス中に人間の行為が含まれる方法の発明で,そのこと自体が成立性で問題となることはない。システムのクレーム11 は「ネットワークサーバ」,「通信ネットワーク」及び「コンピュータ」というハードウェアのみから構成されている。ここにも成立性が問題となる余地はない。
 なお,CAFC におけるIn re Bernard L. Bilski andRand A. Warsaw で,コンピュータのハードウェアに依ってでも,人間に依ってでも実現できる構成要件を含む,と出願人が自認する発明についての成立性が現在(2008.8.12)審理されている(1)。
5.2
 ヨーロッパ特許庁では,出願時のクレーム(2.2 記載のA-1 及びA-2 と同一の方法及びシステムそれぞれの独立クレーム有り)は,サーチレポート(双方向歯科治療方法の引例が提示された)が出た後補正されている。補正後のクレームは方法のみである。唯一の独立クレームは引例を踏まえて減縮すると共に,以下のように,コンピュータが主に実行することを明確にしたものとなっている。

(第14回に続く)
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