「大学留学のため高校で１年間の留学をしたい」は現実を知ってから

英語圏の高校に１年留学すると魔法のように英語が伸び、大学留学への能力が付く！と、現実からははるか離れた計画を立てている方が多いですね。

とても危ない、甘い考えですので、気をつけて！

お金と時間と、本来もっと効果が上がるはずの日本での基礎勉強への大きなマイナスになる危険性も認識して下さい。

【質問】

現在高校1年生で、高校卒業後の海外大学への進学を目指しており、それを目的とした高校在学中に約1年の長期留学を考えています。
そこで海外大学への進学を目的とした長期留学ができるエージェント、団体等を探しています。またエージェントなどを活用せずにする方法も教えてくださるとうれしいです。
できるだけ両親には負担をかけたくないので長期留学、海外進学の費用の抑えかたや留学前にした方がいいことなど教えてくださるとうれしいです。

【回答】

海外大学進学準備として高校在学中に１年程度の短期体験を考えている方はずいぶんいますね。

しかし、それが賢明な方法であるかどうかは、あなた現在の能力、将来の目的によります。

カナダで1994年から日本人留学生へのアドバイス・支援を行っており、カナダ在住ですが、長い経験上ほとんどのケースは、日本の高校在学中に必死で英語のReading/Writing/Critical Thinkingの勉強をしてから大学留学を目指すことを強くお勧めしています。

理由は

１．１年程度高校留学しても特に得るものはないからです。

英語力が上がるわけでもありませんし、大学の授業レベルに届くわけでもありません。

「カナダ高校留学の実態」eBookを無料公開以来、非常に多くの方に読んでいただきました。

特別のケース以外、日本人高校生が留学しても特に成果はないことがおわかりになると思います。

マイナス要因も非常に多いですので、お金と時間の無駄になる場合が大多数と言っても過言ではないですね。

（どの英語圏でも状況は同じが、更に悪いことも知っておいて下さい。）

２．高校留学の費用は高いです。

航空運賃からお小遣いまで入れると年間300万近いお金が必要となります。

また、日本の高校を1年抜けることで欠けてしまう知識量は、大学進学時に結構響いて来る可能性があります、

交換留学に応募すると、多少は費用は抑えられますが、学校も地域も当たり外れが多すぎる現状ですので、単なる遊学経験に終わりますね。

３．大学留学の費用は年々上がって来ています。

アメリカの大学への留学には非常に多額の費用が必要。

すべての大学のレベルが揃い、世界的に評価の高いカナダの大学でも年間の授業料だけで600万近くかかる所もあります。

その費用や、奨学金などの可能性に向けての準備であれば、特に得るものがなく、マイナス要因も多く、費用がかなりかかる高校留学は、むしろ不必要だと思います。

４．高校時代は、親元で、無駄な出費は抑え、３年間必死で本物の英語の勉強をすることです。

日本の学校の英語授業からは「正確な文法」を着実に身につけること。

論理的・客観的・具体的な英語エッセイの基本の特訓を行うこと。

クリティカルシンキング思考法でのReading/Writingが出来るよう特訓すること。

英語のストーリーを少なくとも月に1冊のペースで読むこと。

などを必ず進めてください。

そうすれば、高校３年の今頃には、英語圏の大学進学に向けてのかなり現実的な進学が可能となります。

この秋、カナダの大学に進学する生徒たちも同じように３年間（中には中学のときから）必死で上記の準備をしましたから。

勉強法について、ご質問などありましたら直接ご連絡下さい。

着実に正しい道を見つけて下さいね。

応援しています。

Good Luck!