- 森岡 篤
- 有限会社パルティータ 代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
破風というのは、屋根と外壁の交点の部分で、通常勾配屋根では軒先に雨樋が付き(この家も)、妻面(直行方向)では屋根に沿ってボーダー状に見えます。
この家の破風は、木材にペンキ(OP)塗りで、ペンキはボロボロになっていましたが、幸い木材自体は腐食はなく健全でした。写真1は、ボロボロのペンキをほぼ剥がし、木材が見えているところです。
外壁カラーベストは耐候性のある水性シリコン塗料で塗り替えており、この塗料は木材にも塗ることができるので、同じ塗装で仕上げるのも一つの案ですが、下地が木材の場合は余り耐候性は期待できません。
破風の改修は足場が必要となり大変なので、長持ちさせるため、ガルバリューム板で巻くことにしました。
外部に木材を使用する場合、木材のまま使用するか、金属板で巻くか、意見の分かれるところですが、やはり金属板で巻く方が耐久性は高いです。
木材で使用する場合、樹種はもちろんですが、仕上の塗料が問題となります。防腐性能を持つ含浸性の塗料ならいいのですが、表面に膜を作るタイプのペンキは弱いです。木材とペンキの膜の間に水分が溜まり、いずれ剥離してしまいます。
ガルバリューム板は、JFEスチール(鉄板メーカー)のツヤ消しシルバーにしましたが、なかなかいい色です。白系水性シリコン(ツヤ消し)のポイントカラーになります。(写真2)
ガルバリューム板は、加工屋さんに加工形状を指定して作ってもらった材料を買い(写真1右下)、切断、端部加工、取付は私が行いました。
端部コーナーは内側直角に折り曲げますが、それ程難しくありません。
雨樋は変形がひどくなったため、全て交換しました。雨樋については、取付は板金屋さんにお願いし、私は見ていただけです。