カイロプラクティックと整体のちがい
カイロプラクティックは、脊柱を中心に治療をおこなう手技療法です。整体も、おなじように脊柱を施術します。患者さんにもよく聞かれることですが、どう違うのでしょう。
カイロはアメリカ生まれ、整体は日本生まれの手技療法です。ふたつの成り立ちや発達はまったく違います。技術的には、整体は、独自の手技に加えてカイロプラクティックの手技を取り入れているので、そこだけをみるとあまり違いはないようにみえます。
検査と理論がちがう
私が考える最大の違いは、どこを治療するかを決める検査と、なぜそこを施術するのかという理論にあります。
カイロの特徴は、神経機能を正常化する目的で治療するところにあります。そのために、神経に対して大きな影響のある背骨のひずみを分析します。それだけでなく、神経が本当にうまく働いているかどうかもチェックして、働きがよくなるようプランを組み立てます。
整体には、明確にまとまった理論がなく、なにを目的に矯正するのかは、流派や整体師によって異なります。
施術者になるまでの道のりがちがう
カイロプラクターになるには、国際承認のある四年制以上のカイロ専門教育を大学で修めることが義務となっています。整体師には、そうした教育を義務化する制度はありません。もちろん、大学教育を受けている、いないにかかわらず、すばらしい整体の先生はいらっしゃいます。
しかし、カイロはこうした水準を守り、学術的に安全性と効果を追求しているからこそ、安心して受けられる、世界で認められたヘルスケアの地位を得られたのだと思います。