- 青砥 浩史
- モーターワークス
- 千葉県
- モータージャーナリスト・インストラクター
-
0436-52-4400
対象:スポーツ指導・トレーニング
- 斎藤 利
- (スポーツインストラクター)
- 石本 工
- (健康運動指導士)
あまり例のない逆走事故が報道されました。
以前は「対向車のはみ出し」として扱われてきた中央分離帯のない道路における逆走事故です。いわゆる逆走というのは片側1車線以上の専用自動車道路や中央分離帯のある一般道路において、規制方向と逆向きに走ることを言います。
今回ドライブレコーダー映像の公開によって「逆走」と報道されていた事故は、この基本パターンとは異なったものでした。センターラインの有無は確認出来ていませんが、少なくとも中央分離帯のない一般道において、対向車が右側通行して向かって来たまま正面衝突されてしまったものです。
このパターンの事故は、以前は逆走事故として扱われることはありませんでした。居眠りや病気の発症により意識不明となった対向車がセンターラインを超えた場合、追い越し中の対向車に正面から遭遇してしまった場合など「はみ出し事故」として扱われてきたのです。どうやら認知症の疑いのある高齢者が夜間の道路でキープレフトが出来なくなったまま対向車と衝突したようです。
この事故とを「逆走事故」として扱うか「はみ出し事故」として扱うかは、報道する側の問題ですから明確な定義はありません。我々運転者が認識しなければならないのは、新たな事故パターンの想定が必要になったことです。
カーブや勾配道路頂上付近など見通しのきかない場所における「はみ出し対向車」の想定、無謀であったり交通違反による「対向車の追い越し」の想定、想定外の失神・気絶ドライバーの運転する「対向車との遭遇」に加えて「認知症ドライバーとの遭遇」を想定した運転(回避方法)が必要になったということです。
次回のコラムでは、この自動運転では回避出来ないと考えられる事態に遭遇した際に何が出来るのかを考えてみたいと思います。
このコラムの執筆専門家
- 青砥 浩史
- (千葉県 / モータージャーナリスト・インストラクター)
- モーターワークス
自動車の運転を理論的かつ社会的に解説できるインストラクター
昭和の時代はモータースポーツが安全運転の礎でした。自動車の性能以上にドライバースキルが事故回避を実現したのです。運転が上手であること、テクニックを有する事は趣味の領域になる今、スーパーカーテクから安全運転講習までをカバーできる貴重な存在。
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