本能寺ホテル1 別にやりたいこともないし、結婚しちゃう? - 恋愛の悩み・問題 - 専門家プロファイル

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本能寺ホテル1 別にやりたいこともないし、結婚しちゃう?

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恋愛心理 自己受容

本能寺ホテル 2016年公開 日本映画


どこにでもいそうなOL倉本繭子(綾瀬はるかさん)は、勤め先が倒産し、就活中ですが、特に教員免許以外特に資格もなく、苦戦していました。


そんな中、降って沸いたように恋人から「じゃぁ僕と結婚しちゃえば?」とカジュアルにプロポーズされてしまいます。


友人達も「とりあえず仕事探す負担もなくなるし、ちょうど良いじゃん」と乗り気です。


そして彼氏の実家がある京都まで、彼の親に挨拶するためにやってきました。
ところが、宿の予約がちゃんと取れておらず、仕方なく近くを探して見つけたのが「本能寺ホテル」と言う趣はあるけどこじんまりしたホテルでした。


ところがこのホテル、いくつかの偶然的な条件が揃った時、エレベータが開かれると、目の前に本能寺の変の前夜を控えた織田信長(堤真一さん)とその家臣たちが逗留している本物の本能寺の世界にタイムとリップできる入り口だったのです!

 

さあ綾瀬さんはあの本能寺の変を前に、歴史を変えるのでしょうか?


それとも歴史を変える事は出来ない(しない)のでしょうか?

 

と言うのが、この映画の肝になっている風に宣伝されています。

 

日本の歴史上もっとも有名で、今なお多くの謎に包まれた大事件「本能寺の変」。
天下統一を目前にした織田信長は、なぜ明智光秀に謀反を起こされたのか?
自害したはずの信長の遺体は何処に?
その後、光秀を討伐した羽柴秀吉の中国大返しは、何故あんなに迅速だったのか?
そして、もし事前にその運命を信長に伝えようとした現代人がいたとしたら? 
日本史最大のミステリー「本能寺の変」の謎が、400年の時を超えて今明かされる!

 

 

壮大ですね!
確かに上のような謎に挑んだ壮大なテーマはあるのですが、しかし、実はメインテーマは


「この先、やりたいことも別にないし、結婚でもしちゃおうかな?」
 

と迷っている女の子が、やりたいことを見つけるお話なのです!

 

基本コメディなので明るくて笑えるシーンが沢山あり、歴史好きの男子だけでなく、女性にもぜひ見ていただきたいと思います。


綾瀬はるかさんは、ひたむきな女性を演じたらとても良い味を出しますね。
本作でも信長とお付きの森欄丸(濱田岳さん)を助けるために、必死になります。
本当、人を応援する役が多く、どの作品でも観ているこちらも、必死な綾瀬さんを応援したくなります。

 

歴史を変えてしまって良いのか綾瀬さんは悩みますが、最初は傲慢でオレ様野郎だとばかり思っていた信長と仲良くなり、その人となりを知るにつれ、信長を本能寺から逃れさせ助けたくなります。


自分が未来から来た事を告げると、信長はそれを信じます。


未来から来た証拠となるものがあるからですが、信長の直感的で先進的な発想力もあり、自分が明日どうなるのかを悟るのです。
しかし、信長は言います。


「自分は京の人たちが平和に過ごせる時代を作りたかった。だから戦国の世を終わらせたかったのだ。
自分がここまで天下を統一したのだから、もう一息。
後は秀吉でも志を継いでくれるだろう」と。


綾瀬さんは心を打たれます。
信長は自分が大将として威張りたいから天下を統一したかったわけではなく、もっと人々の役に立つ事をしたかったのだとわかったからです。


そして自分に問いかけます。


「私は、そこまでしてやりたいことってあったかな?」と。

 

重要なエピソードがもう一つ描かれます。
それは婚約者である彼の父親(近藤正臣さん)は、実は京都では老舗の有名な大きな料亭を一代で築いた人物でした。
しかし、お父さんの奥さんは先年他界してしまうのですが、生きている時からの希望で、友人家族を集め、金婚式(だったか何か)を開くのです。
その席上のスピーチで、お父さんが衝撃的な宣言をします。
「自分は連れと一緒に一軒の食堂から始めて、今ではこんなに皆さんに愛される大きな料亭にまでなれた。でも私がやりたいのはお客さんの笑顔を見ていたい。こんな大きな料亭の主になってしまったら、それが出来ない。だから、この料亭は人に譲って、一から小さな食堂からまた始めるつもりです」と。


それを聞いた息子である彼氏も仰天しますが、やはりこれを聞いた綾瀬さんも
「人のやりがいってなんだろう。ここまで成功して、それを捨ててしまってまでもやりたいと思うことがあるんだぁ。
私のやりたいことってなんだろう、、、」と、自問します。

 

そして本能寺の変が起こる当日、彼女は再度タイムトリップし、燃えあがる本能寺に向かって信長を助けに走るのです。

 

 

そのような経験をし、今までなんとなく無理だろうとか、大変だろうとか思って、どこか諦めていた自分のやりたかったことを見つけます。


それは「教師になること」でした。
しかも歴史の先生です。
彼女は婚約を破棄して、どこかの学校に募集が無いか電話します。
そして物語は終わります。

 

 

彼女は婚約者のことを好きではなかったわけではないようです。
しかし、人生の生きる目的として結婚をしたかったわけでもなかったのでしょう。

 

 

 

 

私のクライアントさんの中にも
恋愛したい
結婚したい
と思っているのになかなか成就しない方が悩まれて来られます。

 

ネットなど見ますと、

結婚相談所など登録して結婚したいと思っている人は、もちろん結婚したいとは思っているものの、どこか恋愛結婚を夢見ており、そのため相手を恋愛対象として見てしまい、その結果「良い人がいない」と嘆いて、結婚まで至らないケースが多い。


だから目的を結婚する事に絞るなら、結婚相手の経済的条件とかだけを見るべきで、容姿の好みとか、性格の相性など恋愛要素のこととは別物と捉えるべき。


との意見もお見受けします。


確かに一理あることでしょう。

 

そのような場合、
なぜ自分は結婚したいのか?を考えた時に、
 

結婚が目的なのか?
それとも手段なのか?


どちらなのでしょうね?

 

自分の将来を考えた時に、経済的に人並みに生活して行けるのか不安だから結婚したい、と言う方も多いのではないでしょうか?


だとしたら、結婚は「生活を安定させるための一つの手段」であって、本来の目的は将来的な生活を安定させる事になるかと思います。

 

昭和時代は「大人になったら誰でも結婚するもの。いい歳になったら結婚するもの」と言う一般的な常識があり、今もそうした考え方をする親もいるでしょう。


本人も何となくそう思っている場合、アラサー近くなり、周りも結婚する友達が増えてくると、自分も結婚しなくてはと焦りだすと言う人も多いですね。


その場合は、結婚する事自体が目的となることでしょう。


国立社会保障・人口問題研究所によると、生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚したことがない人の比率)は直近の2010年に男性が20.1%、女性が10.6%だった。
これが2035年には男性の29%、女性の19.2%に上昇する見通しだそうです。


つまり、男性のおよそ3人に1人、女性の5人に1人が生涯未婚者となる計算です。


他のアンケート調査によると20代30代の未婚の男性で、結婚したいとは思っているものの、年収が少なすぎてこのままでは結婚できないだろうと、すでに諦めている人が4分の1もいるそうです。


嘆いても仕方ありませんが、生き難い世の中になったものです。

 

最近になって、アラフィフの男女の結婚率が上がってきているそうです。
50歳前後まで結婚せずにいたものの、やはり独り身の寂しさや、独身でいることの将来的不安が要因としてあるようです。


アラフィフ婚にはメリットもあります。
●自分達の親の介護などもその歳には終わっていることが多く、自分達の生活の事だけを考えられる。
●女性はもう新たに子供を作れる年齢でもないので、子育ての苦労をしなくて済む。
●一般的には経済的にも安定している年齢であることが多い。
などなど。
50歳前後に結婚するのもありかと思うと、少し安心できるかも知れません。
しかし逆に言えば、もう子供を持つことは出来ないのです(養子なら可能かも知れませんが)。


いずれにせよ、結婚に焦ってしまっている方の特徴として

「目の前の目的である結婚する事」

に目が奪われてしまい、それ以外に意識が向かなくなくなってしまっていることがあります。

 

「焦り」とは大抵そんなもので、これを達成できなかったら他に道は無い、と視野が狭くなってしまう現象であり、他の選択肢を考えられなくなり、冷静ではいられない状態になることだと思います。

 

この映画の綾瀬さんは、そこまで焦ってはいない様子でしたから、本当は自分が何をしたいと思っているのかを考え、見つけることが出来たのかも知れません。

 

結婚したくても良い縁に恵まれない方が見たら、結婚にさほど結婚に焦っているわけでもない綾瀬さんが、素敵な好条件の彼氏を振ってまで教師を目指そうとするのは理解できなかったり、少し腹立たしく思われるかも知れませんね。

 

 

 

 

自分は何をしたいのか?
自分にとって、生きる目的はなんなのか?

 

簡単なようで、それを見つけるのは容易い事ではありません。


しかし、見つかるか見つからないかは置いておいても、それは何なのか考えることは非常に重要な課題であると思います。


安易に「別にやりたいこともないし、結婚でもしちゃえば悩まなくて済む」と言う考えは、安易な逃げになってしまいかねませんし、上手く結婚までできたとしても、結婚がゴールな訳ではなく、結婚してからもその課題は生涯付いて回るものです。

 

「やりたいこと」とは、理屈で考えてやるべきと思うことではありません。


例えお金儲けにはならなくても、やりたいと思えるようなことだと思います。


本能と言っても良いかも知れません。


自己実現と言い変えても良いでしょう。


結婚も、旦那さんや、子供が出来たら子供のためだけに生きると言う単純なものではない事でしょうから。


女性だと、子供の子育てが終わった後に、再び自分はこの先、何を目的に生きていくか課題となります。


男性だと、リストラに合うなどで壁にぶち当たる可能性も高く、また無事に定年退職できたとしても、その後やはりこの先、何を目的に生きていくか課題となります。


将来的に医療の発展で、寿命はまだまだ伸びそうです。
65歳で退職した後、寿命までまだおよそ20年。
何をして生きていけば良いのでしょうか?
 

 



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