昭和30年代に全国に広まった電気洗濯機。様々な改良を加えられて殆ど手を煩わす事なく全自動で洗ってくれます。モーターを使用しますので電力を食いますが、全自動ですので作動時間を深夜にセットしておけば、深夜電力の安い料金で動かす事も可能です。朝起きて洗濯物を干すだけで洗濯は完了してしまいます。洗濯機は洗う事が専門で、洗う事に関しては全自動化はほぼ100%完了していて、昔の人が聞けばこれ以上の楽はありませんが、この楽に慣れてしまうとこの作業にも改良点が見えて来ます。
それは洗濯する前と後の作業です。
洗濯する前にある作業とは、洗濯物を集める作業です。下着類は入浴時に脱衣籠に入りますからこれは簡単です。上着・普段着の類をどう集めるかですが、各個室に汚れた服を集めて廻る作業が以外と時間を食います。
これは更衣を各部屋で行う事が原因ですから、更衣室を設ければ改善できるはずです。湿気を嫌う反物や数年に一度しか着ない礼服等は別として、普段着する衣類は家族全員分を更衣室に集めても支障はありません。住宅では更衣室と呼ばずグルーミングルームとして知られている部屋がそうです。脱衣室の横に配置して、浴室⇔脱衣室⇔グルーミングルームと云った配置で使われています。
後に行う作業は洗濯物を干す作業と洗濯物を取り入れ収納する作業です。干す作業は洗濯機と物干し場の位置をどう短縮するかにかかっています。普通の家であれば浴室の横の洗濯機から日当たりの良い二階のベランダまで運搬する労働が苦痛です。洗濯機の横からロープかワイヤーを二階まで張っておいてカーテンを引く様に洗濯物を移動させることが出来れば干す作業と取り込む作業が楽になるのではないでしょうか。また取り込んだ針金ハンガーをそのまま収納してしまえばたたむ必要も無くなります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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