- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
Asian Diet vs. Western Diet 「アジア食 vs. 西洋食」
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日本食をベースにしたアジア型食生活を、改めて見直す機会となったカナダ移住です。
西洋式の大きなキッチンに大きなオーブン。
電気コンロは、強い火でサッと仕上げるアジアンスタイルクッキングには向いていません。
そこで、西洋クッキングを少々試してみました。 その方が向いてるかな〜と。
どうもしっくり来ません。 身体の調子が整わないですね。 と言うより、精神的にもなんか怒りっぽくなった気がしました。 もちろん、科学的にリサーチしたわけではなく、全く主観的な観察ですが。 カナダ人相棒も同じような状態に。
その相棒は、実は自分のホームタウンに戻って来たはずなのに、西洋の食事が合いません。 日本に28年住み、すっかり日本食に慣れた身体中の細胞が「デモ」か「座り込み」をしているように。
彼は年齢的にはもう「おっさん」だけど、20代みたいな体型を維持し、軽やかに動きます。 カナダで同じ年代の人たちを見て驚き。 「マジで〜?」と思うくらいみなさん「おっさん体型」です。 お腹ぽっこり、あごの周りにかなりのお肉が。。。 「歩くの大丈夫か〜?」と思うくらい、よたよた歩く人も。
あれ?
長年の食生活も関係あるのではと、自分たちの移住後1ヶ月間の観察から仮説を立ててみたくなりました。
実は、留学中の高校生からもこんな観察が。
「お米のご飯はほんとに腹持ちがいいと思います! 西洋の結構むつこくて、ボリュームたっぷりな食べ物は、いざ食べ始めると案外たくさんは食べられません。 でも食後少し経ったらすぐお腹が減ります。 そこで食後間もないうちに、スナックを食べてしまうんだなって思います。」
的を得た観察だと思います。
西洋のデザート文化はここから来ているかも。 満足感を求めてのデザートかな?
カナダにホームステイに来た日本の生徒たちがデザートを食べない!とホストファミリーがびっくりする理由はこれか?
アジア食では、お米に含まれるグルコース(糖分)が身体に適切に働いているのか、脳への信号が適切に届きSatiety (お腹いっぱいだよ〜信号)を正しく発信してるのかも知れません。
逆に、西洋の脂肪分を多く含んだ食事(バター・チーズ・クリームなど)は脂肪分自体に脳をだます働きがありますから、だまされた脳は「おいし〜、お腹いっぱい!満たされたぁ〜!」信号を一生懸命発信する可能性がありますね。
だけど、間違いの信号なので、すぐにその効果が薄れ、今度は空腹信号が再登場。
Hypothalamus という脳の部位の Ventro medial nucleus という小さな奴ですが、満腹・空腹を調整する大切な奴。 それが困ってる様子が目に浮かびます。
例え量を抑えたとしても、食事内容そのものに脳が騙されてしまっているわけですから、身体に要らないカロリー、脂肪がどんどん蓄積されていくのは当たり前かもと思います。
その上にデザートと称して、またしても糖分・脂肪分が身体に入り、その後スナックとなれば身体の悲鳴が聞こえてくる気がします。
西洋の国々での肥満問題はかなり深刻ですよね。
2014年のデータによると、カナダの大人の肥満率は男性40.0% 女性27.5%、アメリカは男性・女性合わせて35.3% だとか。
日本は?
男性の肥満者の割合は28.6%、女性の肥満者の割合は20.3%(2014)。
増えて来てますね〜。 そう言えば、町を歩いていると「太った人が増えたなぁ」と感じていました。
西洋式の食べ物がどんどん人気になり、そのためのカロリー摂取過多が第一の原因だそうです。
折角、多民族、移民の国カナダなのに、もっとアジア系移民の食生活に興味を示したら面白いことになるのにとも、考えてしまいます。
体型、特に年を重ねるごとの、が全く異なるのは明らかな気がしますから。
日本食、寿司ブームなのも納得出来ますが、私達日本人は毎日寿司を食べているわけではないという事実は、驚くことに結構知られていないようです。
「寿司毎日食べてどうする〜〜〜〜!」
実は日本食・アジア食とはこんなものですよと、知ってもらう機会が作れたらいいなと考え始めました。
ちなみに、今朝の朝食はブブルアヤム、インドネシアの鶏スープのお粥です。
使ったのはカンボジア産ジャスミンライス、ネギと卵を混ぜ込んで、トッピングはパクチー。 ライムをギュッと絞って出来上がり。 少しは脂肪分もいるなと、フライドオニオンをぱらぱらっと。
付け合せはきゅうりの浅漬。 塩は控えめで、昆布と赤唐辛子できりっと。
「おいし〜!」と食べた相棒、今朝の仕事は鬼のようにはかどってるみたい。
機嫌もすこぶる上々です。
身体の調子がいい! これですね。
脳が喜ぶ。 身体が喜ぶ。 自分も喜ぶ!
アジアの食事、ばんざい!!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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