管理者には、コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキル、テクニカルスキルの3つのスキルが必要である。(Robert L.Katz)
管理者とは、「トプマネジメント(経営者)」「ミドルマネジメント(管理者層)」「ロワーマネジメント(監督者)」の3つの層に分けられ、コンセプチャルスキルは、トップの近づくほど必要となる。ヒューマンスキルは、どの層にも同等のスキルが求められ、テクニカルスキルはロワーになるほど必要となる。
コンセプチュアルスキル(概念化能力)
企業全体を見渡す能力で、周囲で起きている事象や状況を構造的、概念的に捉え、抽象的な考えや物事の大枠を理解する力であり、物事の本質を見極める力である。また、その関係性を理解する範囲は、企業内にとどまらず、国や地域、業界との関係性にまで及ぶものである。全体の関係性を理解したうえで、問題を解決するために必要な要素を分析、把握することで、全体を改善するための方法を取ることが可能になる。
事業を推進(実施~改善)する上で「部分最適から全体最適へ」を実現するために必要な能力である。具体的には論理思考力、問題解決力、応用力などが挙げられる。
ヒューマンスキル
「相手や集団との関係を円滑に豊かにしていく力」であり、「目的達成のために相手や集団に働きかけ、相互作用していく力」となる。
他の人と一緒に働くための基本的な能力であり、目的により個別のスキルとして、リーダーシップ/コミュニケーション/ファシリテーション/コーチング/プレゼンテーション/交渉力/調整力などが挙げられる。
テクニカルスキル
業務を遂行する上で必要な、専門的な知識やスキル、業務処理能力を指す。
通常、ロワーの管理者には重要であるが、管理業務への関わりが多くなるほど重要性が低くなり、トップレベルではほとんど必要なくなる。しかし、現在の事業リーダーには高度な業務知識も求められる。コンセプチャルスキルやヒューマンスキルを有しながらも、誰にも負けない専門分野を持つ「T型/π型人材」が強く求められている。
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”成長の種を見つけ・育て・未来へとつなぐ”
フランチャイズビジネスコンサルタント
カーネルコンサルティング 高木 仁(たかぎ ひとし)
http://kernel-c.com/
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