世相を斬る あいば達也さんのサイトより
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/32944ae880211d09e351e9e1da2088bc
<転載開始>

最近、わが国では「電通」という固有名詞が、さも悪魔の手配師のように囁かれることが増えてきた。安倍官邸の異様とも言えるメディア規制に、一役も二役も買っているのも電通だろう。疑い深く考えれば、ファシズム的官邸主導体制の企画は、電通発ではなかったのか?と疑う程だ。
 
安倍官邸の、メデァ操作が、あまりにもプロ的であり、そつがない。このようなプロパガンダ政治手法を容易に駆使している姿は、専門的指南役の存在を窺わせる。世耕などと云うチンケな人物一人で出来ることではない。

フジテレビの報道によると、民進党の定例幹事長会見で、“東京五輪招致疑惑 民進・枝野幹事長「電通担当者の国会招致も」”あり得ると述べていた。 民進党の枝野幹事長は「電通にも、相当の金を招致委員会は払っているはずですから、その金で、どんな仕事をしたのか。これは、場合によっては、電通の担当者に、国会に来ていただくような話だと思っています」と述べている。
 
そして、個人的な意見としたうえで、「電通が、知らぬ存ぜぬと、常識では考えられないことを言っている」として、電通を国会に招致する可能性を示唆した。公党の幹事長から「電通」の名が出たのは珍しく、枝野氏ならではだが、実現するかは微妙である。

電通は、単なる広告代理店に過ぎないのだが、全民放テレビ局スポンサーの元締めであることから、戦後一貫して、マスメディアを統制できる地位に存在した。最近のマスメディアにおけるタブー報道は、「天皇」「在日」「部落」「創価」等ではなく「電通」ネタなのだという。
 
つまり、「電通」と云う言葉は、触れること自体が、既にタブーなのだから、この「電通」という一企業の悪事など、報道することは、日本ではあってはいけない状況になっている。
プロパガンダ報道は、政治でも商品でも、同様のマス効果が得られるので、どのような分野にも共通して駆使できるのが強みだ。
 
このような企業風土は、戦前の諜報部門からの誕生履歴をみても何となく判ることだが、国民が民放テレビのニュース報道の内容に洗脳されるだけではなく、娯楽番組のような構成でありながら、商品やサービスの認知度を高めたり、政治的な誘導も可能というのだから、日本と云う国にとっては、厄介なゲシュタポの元締め的に存在になっている。
 
無論、CIAなど欧米各国諜報機関との関係も密になるのは当然だ。面白いことは、電通の社員一人一人は、単に担当の企画に携わるだけなのだが、作られ流される番組には、製作者の意図以上の仕掛けが組み込まれてしまうと云う、まさにプロの仕業をよく見かける。
 
パナマ文書にも「***DENTSU」が子会社的に名前を連ねているが、電通は「風評被害」だと嘯いていた。まさに、放射能被害に対する言い逃れと同じ手法で、しらばっくれる悪役だ。
まあ、この企業にとって「脱税」など屁の河童で、どうでも良い話題だろう。
しかし、五輪招致における買収工作を竹田恒和JOC会長は立場上怖いもの知らずだから、「電通、電通」と国会で連呼した。この件で疑惑が生まれた金額は2億円強だが、ほじくり出すと裏金は10億を下らないだろう。

多数派工作資金という名目ならOKという神経も凄いが、こんな振り込め詐欺紛いに関与した「電通」は大きなツケを払うことになるのかもしれない。既に独禁法違反のシェア50%を超えているわけだから、国内的な動きでは、安倍自民と蜜月なので、無風だろうが、海外のパワーで吊し上げられるだろう。
 
運好くか運悪くか、2020年東京オリンピックが流れる可能性も出てくるほどの醜聞なのだ。
いずれにせよ、日本のマスメディアを根っこから牛耳っている「電通」を、どのような形でも構わないが弱体化させることは、言論報道の自由度からも必要な措置だろう。リテラが思いっ切った記事を飛ばしている。


東京五輪の裏金=賄賂疑惑はやはり「電通」が仕掛人だった! マスコミが沈黙する中、電通側キーマンの実名が

逃げる電通に、追いかけない日本のマスコミ──。いつもながらのそういう構図ということか。
英紙「ガーディアン」5月11日付電子版が報じた、2020年東京五輪を巡って招致委員側が巨額の「裏金=賄賂」を渡していた疑惑。
 
五輪開催地は 2013年9月に東京に決まったが、招致委員会側は決定前後の7月と10月に2回にわけて、ブラックタイディングズ社(以下、BT社=シンガポール)の口座に合計約2億3000万円を振り込んでいた。これが開催地決定の票の“買収”にあたると疑われている。ガーディアンの報道直後、フランス検察当局は問題の金銭授受を確認したと発表した。
 
現在、日本のマスコミはこのBT社の所在地がアパートの一室であることからペーパーカンパニーではないかと報じているが、しかし一方で、ガーディアンが指摘していた、BT社のある重大な事実についてはほとんど触れようとしない。
 
それは、大手広告代理店・電通が、BT社の代表で口座の持ち主であるイアン・タン・トン・ハンという人物と、非常に密に関係していることだ。
 
ガーディアンによれば、ハン氏は、国際陸上競技連盟(IAAF)のマーケティングや商標権の配分などを行うアスリート・マネージメント・アンド・サービシズ(以下、AMS=スイス)に雇われたコンサルタントだった。そして、AMSは電通関連会社の子会社だというのだ。
 
つまり、疑惑の「裏金」は招致委員会から、他ならぬ“電通の関係者”に渡されたものだったのだ。16日の国会で、参考人として招致された竹田恒和JOC会長(招致委員会理事長)は、BT社から「売り込みがあった」と述べ、こう証言した。
 
「そして、株式会社電通さんにその実績を確認しましたところ、(BT社は)十分に業務ができる、実績があるということを伺い、事務局で判断したという報告を受けています」  
ようするに、BT社、つまり電通の子会社のコンサルタントであるハン氏を招致委員会に推薦したのも、やはり電通だったのである。
 
そして、ガーディアンによれば、ハン氏は、国際陸連前会長のラミン・ディアク氏(セネガル出身)の息子であるパパマッサタ・ディアク氏の親友だという。ディアク親子は五輪開催地の選考及び投票に強い影響力をもっており、国際オリンピック委員会(IOC)委員を兼任していたラミン氏は「アフリカ票」の取りまとめ役。つまり、招致委員会→BT社のハン氏(電通の紹介)→パパマッサタ氏→ラミン氏と金が渡り、開催地票の操作につながったと見られているのである。
 
竹田恒和会長は国会で、BT社への2億3000万円の支払いを「票獲得に欠かせなかった」とする一方、ディアク親子と関係が深いこと、ペーパーカンパニーであることは「知らなかった」という。白々しいにもほどがあるが、百歩譲って招致委員会がハン氏とディアク親子の関係を認識していなかったにせよ、招致委側にハン氏を紹介した電通がこの事実を熟知していたことを疑う余地はないだろう。
 
ところが、日本の大マスコミは、 この五輪招致「裏金」疑惑と電通のただならぬ関係を、ほとんど詳細に報じようとしないのだ。事実、ガーディアンが11日に「裏金」疑惑を報じた際も、そこにはしっかりと電通の関与が疑われると書かれていたが、当初、日本のテレビも新聞も、電通の名前を完全にネグっていた。
 
だが、電通の関与を強く疑わせるのは、ハン氏が電通の子会社のコンサルタントであったことだけではない。実は、今話題になっているガーディアンの 記事が出る約3カ月前、すでに、国内メディアがこの五輪招致「裏金」疑惑と電通の関与を報じ、さらに、“電通側の窓口”となった日本人の名前を名指ししていたのだ。
 
それが、月刊誌「FACTA」3月号(2月20日発売)のスクープ記事「東京五輪招致で電通『買収』疑惑」である。署名はガーディアンの記事と同じ、オーウェン・ギブソン記者。「FACTA」とガーディアンは協力してこの疑惑を取材していた。
 
そして、「FACTA」が実名で報じた“電通側の窓口”こそ、大会組織委員会の理事である高橋治之氏(株式会社コモンズ会長)だ。高橋氏は電通の元専務で、国際サッカー連盟(FIFA)との交渉役を務めて数々の大イベントを日本側から仕切ってきた“豪腕”。FIFAのゼップ・ブラッター会長とも長年親交があることで知られる。
 
「FACTA」は記事のなかで、電通が国際的なスポーツマーケティグを掌握してきた歴史を解説しているが、そこに、インターナショナル・スポーツ・ アンド・レジャー(以下ISL)という名前が登場する。これは、1982年に電通とアディダスが資本金を折半して設立し、2001年に破綻したマーケティング会社だ。
 
ISLはFIFAのマーケティング権を一手に担っていたが、FIFA名誉会長や理事などへの多額の賄賂を送っていたことが明らかになっている。電通とISL、そしてラミン氏が会長を務めていた国際陸連との関係性について、「FACTA」はこのように書いている。
 
〈電通が陸連のマーケティング権を独占したのはISLが破綻した01年から。この契約で電通をサポートし支援するのは、IOC本部のあるスイスのルツェルンに本拠を置くアスレチック・マネージメント&サービシズ(AMS)であり、かつてのISL幹部がスタッフに横滑りしている。〉
 
前述のとおり、AMSとは招致委が2億3000万円を支払ったハン氏がコンサルタントを務める電通の子会社のことだ。「FACTA」は、前述の元電通専務・高橋氏を〈ISLと電通をつなぐスポーツ利権の仕切り役〉として、一見バラバラに見える五輪(招致委)、国際陸連(ディアク親子)、AMS(ハン氏及びBT社)における〈複雑な相関図の接点〉だと指摘。さらに、高橋氏が〈アフリカ票が確保できたのは自分のおかげと豪語したと言われている〉などと 記述している。
 
これらの件について、「FACTA」は電通に質問状を送付、コーポレート・コミュニケーション局広報部長から回答を得ている。その一部が同誌発行人・阿部重夫氏のブログに掲載されている。(「FACTA」電子版2月24日、25日付)
 
そこで「FACTA」は、〈FIFAへの資金ルートだった ISL破綻後も、IAAFと電通の関係をつないできたのは元専務の高橋治之氏(五輪組織委理事、コモンズ会長)と言われていますが、事実でしょうか〉〈高橋氏が東京招致にあたり「(アフリカの)40票は自分が取ってきた」と豪語したと伝わっています。電通が高橋氏のコネクションを頼り、親しいディアク氏に説得させてアフリカ票を東京に投じさせたとも言われますが、事実ですか〉などと質問しているのだが、電通側の回答はともに〈第三者に関するご質問につきましては、当社は回答する立場にございません〉というもの。
 
見てのとおり、電通は疑惑に対してまともにとり合おうとしていない。だが少なくとも、ラミン氏が会長を務めていた国際陸連とBT社(ハン氏)の関係を知っていなければ、招致委に「アフリカ票」獲得のため推薦したことつじつまが合わないだろう。
 
また、高橋氏がスポーツマーケティング界の重鎮であり、 元電通の人間として組織委という利権構造の中核に入っていることはれっきとした事実だ。仮にハン氏を招致委に紹介したのが高橋氏だったとしても、なんら不思議ではないだろう。
 
それに、電通はただでさえ相次ぐ五輪問題の“裏の戦犯”。昨年の五輪エンブレム「盗用」問題では、電通から出向しエンブレムの審査・制作を担当した2名が原案を勝手に2度も修正していたことが判明。
 
また、最終的に「白紙撤回」となった新国立競技場のザハ・ハディド氏案の存続を森喜朗組織委会長がゴネ続けていたのは、「FACTA」14年11月号によれば〈閉会式の巨大な屋根をつけたいから〉で、その実現のため森氏をせっついた一人が、やはり高橋元 電通専務だという。
 
真相は不明だが、森氏がのちに「生牡蠣がドロッと垂れたみたいで嫌だった」などとのたまっていたことを考えると、電通がコンサート会場などへの転用を皮算用し、森氏に耳打ちしていたという線もさもありなん、ではある。
 
いずれにせよ、五輪招致「裏金」問題におけるガーディアンと「FACTA」の報道を踏まえると、今回の“2億3000万円”は、電通が長年耕してきた利権構造の内側で、最初から最後まで制御されていた可能性はかなり高いように思える。安倍首相の例の掛け声と同じで、むしろ、「アンダーコントロール」状態で「汚染」はどんどん進んで行ったのだ。
 
だが、こうした背景が少しずつ明らかになりつつあるなかでも、日本のマスコミが電通の疑惑を追及する望みは薄いだろう。繰り返すが、ガーディアンが11日に「裏金」疑惑を報じた際も、記事にはしっかりと電通の関与が疑われると書かれていたにもかかわらず、日本のテレビも新聞も、電通の名前を完全にネグっていた。
 
そもそも前述のとおり、これを国内で報じ「FACTA」の記事が出たのは2月20日。同誌はリークネタを得意とする財界誌であり、マスコミがこの記事の存在を知らなかったはずはない。にもかかわらず、それから3カ月間に渡って、連中は電通の疑惑に沈黙し続けていた。
 
いうまでもなく、その理由は電通がマスコミに共通する“最大のタブー” だからだ。また新聞にかんしては今年1月、朝日、毎日、日経、読売の4社がJOCと最大15億円の「オフィシャルパートナー」契約を締結している。その交渉の間に入ったのも、もちろん電通だ。本サイトは以前、この“新聞の五輪スポンサー化”を報じた際、「今後は新聞が五輪不祥事を報じられなくなる」と指摘 していたが、まさに予見したとおりの結果になったわけだ。
 
やはり、逃げの一手を図っている電通を日本の大マスコミが調査報道で追いかけるという展開は期待できない。だが「FACTA」は今月発売の6月号で電通の疑惑について続報を出すともいわれるし、ガーディアンもこのまま黙ってはいないだろう。そして今後、フランス検察当局の捜査が進み、五輪開催地選出の不正に電通が深く関与していた新証拠がでてくる可能性もある。
 
そのとき、日本の新聞やテレビはどうするか。本サイトでは、マスコミと電通の動向も含めて、五輪招致「裏金」疑惑の行方をレポートしていきたい。
 
(リテラ:スキャンダル・宮島みつや)


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