- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、4月は固定金利が多少低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、4月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.009%低下の0.856%、20年超の最長期間は前月比0.022%低下の1.485%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、2月下旬から3月上旬にかけては、長期金利が上昇基調で推移したものの、先月の上げ幅が大きかったため、調整が入ったことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はほぼ横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利は、上昇しやすい展開となりそうです。
日銀が掲げた、長期金利を0%程度にする目標は達成されず、長期金利は0.05~0.1%未満で推移しています。この要因はいろいろ考えられますが、最も大きい理由は米が14~15日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、利上げすることが確実視されているからです。
これを受けて、米長期金利は2.6%程度まで上昇しており、イエレン議長の会見内容や声明文によっては、米長期金利が2.6%を確実に上抜けると危惧されています。
また、原油高などにより消費者物価指数が上昇してきており、年末には0.1%台半ばまで上昇するとの予測もあります。
このような情勢になると、日銀としては長期金利を無理に押えに行くよりも、実勢に目標を近づけるとの見方が強まっており、9月にも長期金利の誘導目標を、0.1%程度まで引き上げると予測されています。
このような流れを総合的に勘案しますと、長期金利は横ばいか上昇しやすい展開となり、それに連動する4月の他行の長期固定金利も、横ばいか上昇する可能性が高いと考えています。
ソニー銀行、住宅ローン金利
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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