スティーブ・ジョブズの面接試験。「君は童貞かい?」 - 海外ビジネス - 専門家プロファイル

川尻 秀道
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東京都
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閲覧数順 2024年04月18日更新

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スティーブ・ジョブズの面接試験。「君は童貞かい?」

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スティーブ・ジョブズといえば、言わずと知れたアップルの創業者であり、世界を変えた大起業家である事は誰もが認める事実でしょう。彼が存在していたことで、世界のテクノロジーの進歩は、一気に加速したことは間違いありません。


スティーブ・ジョブズは、カリスマ性を持ったリーダーであり、チームを育成する力、人への影響力の与え方、商品に対する情熱、デザインセンス、そして不可能を可能にする力、これらのすべての要素を持ち合わせ、ガレージから始めたアップルを世界的な大企業に育て上げました。何と言っても、スティーブ・ジョブズは、何もないところから全く新しいものを生み出す起業家でした。


ビジネススクールでMBAを受講する人たちにも、スクールを出たら起業家を目指す人は数多くいます。今の時代は、スティーブ・ジョブズのようにイノベーティブな考えを持ち、人とは違う事を積極的にやるような人でなければ起業家として成功するのは難しいかもしれません。


今回は、スティーブ・ジョブズの名言を引用しながら、起業家をして成功するためには、どのような要素を持ち合わせている必要があるのかを見てみましょう。


◆スティーブ・ジョブズから学ぶ偉大な起業家になるために。◆


●「年俸1ドル。ストックオプションなし。」
(出典:『スティーブ・ジョブズ II』 著:ウォルター・アイザックソン 訳:井口耕二 講談社刊 2011年 128ページ)


これはスティーブ・ジョブズが、1997年7月2日にアップルへ復帰したときの言葉です。また彼はこのようにも言っています。


「アップルで一緒に働いた人たちに、金持ちになりたいから戻った、と思われたくない。」


彼が仕事に対する情熱はただひとつ。良いものを作って世に出したいということです。彼は仕事を心の底から愛しており、お金のために仕事をしているわけではなかったのです。スティーブ・ジョブズは、最後までお金に執着はありませんでした。


もしあなたがMBA取得後に起業するのであれば、マーケットが大きそう、儲かりそう、という理由だけで起業するのではなく、自分が好きなことで起業するべきでしょう。


多くの人は、お金の匂いがするところに飛びつき、そこでお金儲けをしようとします。しかしながら、それはなかなか長続きするものではありません。起業家は、会社員と違い1日24時間、1年365日、常に仕事の事を考えていなければ足りません。厳しい顧客からの苦情にもめげず、粘り強く事業を進めていくためには、自分が好きなことで無ければ続かないでしょう。


もちろん、家族を養い、飯を食っていくためにお金は非常に大切です。ただ、自分が始めたいと考えるビジネスは、スティーブ・ジョブズのように、「年俸1ドル。ストックオプションなし。」と言えるビジネスを選ぶことが大切です。


もっとも、本当にイチから始めるビジネスであれば、「年俸1ドル。ストックオプションなし。」どころか、借金をしてマイナスから始めるのが普通なのですが。


●「良くない部分があったとき、それを無視し、後で直せばいいというのはダメだ。そんなのは他の会社がすることだ。」
(出典:『スティーブ・ジョブズ II』 著:ウォルター・アイザックソン 訳:井口耕二 講談社刊 2011年 140ページ)


スティーブ・ジョブズは、商品に対して妥協を許さない大変厳しい人物でした。良くない部分があったらそれを解決するまで徹底的にやり直しを行う、そんな性格の起業家でした。


それは商品だけにとどまらず、 2000年10月にアップルストアのレイアウトを変更するときもそうでした。これまで6カ月間かけて練りに練ったアップルストアのレイアウトに良くない部分を見つけ、すべてやり直しをしたのです。スティーブ・ジョブズのこのような徹底主義がなかったら、今のアップルストアは全く違うレイアウトだったかもしれませんね。


商品に対して徹底的に追求する粘り強さは、起業家に必要な能力です。大企業であれば企業のブランド力で商品を販売することができますが、起業家としてイチから始める場合は、最初はどうしても商品と奇抜なアイディアで勝負しせざるを得ません。


商品に対して妥協を許さない姿勢が、最初のお客様を惹きつけるのです。


●「君は童貞かい?」
(出典:『スティーブ・ジョブズ I』 著:ウォルター・アイザックソン 訳:井口耕二 講談社刊 2011年 230ページ)


スティーブ・ジョブズがアップルの面接試験をしたときに、面接者に向かって放ったセリフです。スティーブ・ジョブズは、このような突飛な質問を投げて、相手が不測の事態にどこまで対応できるか、そしてユーモアの余裕を持って押し返すことができるのか、という能力を見ていました。


自分で始めた会社を大きくしていくためには、人を雇う事は避けては通れないなプロセスです。このプロセスで重要なことは、「いかに優秀でない人を採用しないか。」と言うことです。


優秀でない社員は、会社に損害を与える可能性があり会社の今後の成長に大きく影響します。特にベンチャー企業であれば、優秀でない社員の会社に与える影響はとても大きくなります。

その人が優秀かどうか見抜き、採用不採用を決定する能力は、起業家に必要なスキルです。


●「一生、砂糖水を売り続ける気かい?それとも世界を変えるチャンスにかけてみるかい?」
(出典:『スティーブ・ジョブズ I』 著:ウォルター・アイザックソン 訳:井口耕二 講談社刊 2011年 246ページ)


これは、当時ペプシコのペプシコーラ部門を率いていたジョン・スカリー氏がアップルの3代目社長就任を決心したと言われる有名なセリフです。


スティーブ・ジョブズは、これまでに多くの人物をヘッドハンティングしてきています。彼は大変な自信家で、強烈な図々しさを持っていた一方で、自分には何ができて何ができないのか、をしっかりと理解していました。

会社経営はひとりでできるものではありません。優秀な社員を雇うことがとても大切なのです。スティーブ・ジョブズは、常に優秀な人材でチームを結成することに大きな労力を注いできました。優秀な起業家は、優秀な社員で優秀なチームを形成する能力が必要なのです。


●「僕が輝けたのは、他の連中がどうしょうも無かったからだね。」
(出典:『スティーブ・ジョブズ I』 著:ウォルター・アイザックソン 訳:井口耕二 講談社刊 2011年 86ページ)


リード大学を退学し、地元に戻ったスティーブ・ジョブズがはビデオゲームメーカー、アタリ社に入社しました。その当時若干19歳。ここでスティーブ・ジョブズはゲーム制作の仕事をしていたのですが、そのときに言ったセリフです。


このセリフ、とても大学中退した若者の言葉とは思えませんよね。スティーブ・ジョブズはこのような自分自身に対しての大きな自信と図々しさ思っていました。偉大なリーダーになるためには、このような図々しさも時には必要です。相手に対して物怖じしない態度がなければリーダーはとても務まりません。

スティーブ・ジョブズはただ、その図々しさが行き過ぎているところはありましたが。。。


◆まとめ◆


スティーブ・ジョブズは言わずと知れた大起業家です。私たちはまだまだ、彼から起業家としてどの様の重要な要素は何が何なのかを学ぶことができます。

●「年俸1ドル。ストックオプションなし。」
⇒お金ではない。好きなことを仕事にする。


●「良くない部分があったとき、それを無視し、後で直せばいいというのはダメだ。そんなのは他の会社がすることだ。」

⇒商品に対して妥協しない粘り強さ。


●「君は童貞かい?」

⇒人を見抜く。


●「一生、砂糖水を売り続ける気かい?それとも世界を変えるチャンスにかけてみるかい?」

⇒優秀な人材で優秀なチームを形成する。


●「僕が輝けたのは、他の連中がどうしょうも無かったからだね。」

⇒図々しさ。



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