- 山藤 惠三
- 有限会社エスオープランニング 代表取締役 クリエイティブディレクター
- 東京都
- クリエイティブディレクター
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
アメリカはどこで道を誤ったのか? #2
-
ベンチャー経営術、イマ〜戦略系。
販促・プロモーションのバックヤード
2008-10-14 08:45
バブル経済を経験している日本には今後どのような影響が現れるのでしょうか?
こんにちは、山藤(サンドウ)です。
資本主義経済の死角
前回のおさらいですが、
アメリカ発のこの金融大恐慌の問題は、
企業の所有者である株主が、会社の会計や金融を監視しますが、アメリカでは個人が株式を直接保有せずに資金運用を委託する、金融仲介機関(投資銀行や運用会社など)を通じて、
間接的に保有することが多いです。
そして、その金融仲介機関の経営陣やマネージャー自体も自らの利益を優先させて動いているのです。
その結果、企業の健全な発展に資する投資家ではなく、株価の短期的な動きを重視して、
短期売買を繰り返す、投機家になってしまっていることが問題なのです。
市場経済は、しばしば金融を不安定にさせさまざまな格差問題を顕在化させるシステムを内在していると言われています。
この「マネージャー型資本主義」では、
取引がより高度で複雑なものとなるだけに、
その仲介機関に、受益者、すなわち資金の最終出し手の長期的な利益のために行動するように取締役会の機能を強化し、情報公開を迫ることが必須であると、
著者は主張しています。
また、政府により新たな政策の展開が求められるといっています。
つい先日、アメリカ上下院が、金融安定化法案をやっと可決しましたが、
時すでに遅しでアメリカ発の金融不安は今、世界中に広がってしまっています。
ニューヨークでは、
高層ビルに入る企業が激減しており、空室が増えてきている、
黒塗りのハイヤーはお客さんがいなくて閑古鳥がないている、
企業からの税収減で治安に回る予算がなく犯罪が増加する、
など、生活の足元から変調が現れているようです。
日本の経済を考えるとき、今までどおりのビジネスプランが果たして正しいのか?
再度、見直しが必要な時期に入っているのではないでしょうか?
【写真説明】暴落した日経平均株価の終値を示すボード=8日午後、東京・丸の内、徳間新聞webより。
参考資料:日本経済新聞、4/13 23面