会社の登記簿=会社の戸籍謄本? - 民事事件 - 専門家プロファイル

小林 彰
司法書士事務所 ワン・プラス・ワン 代表司法書士
東京都
司法書士

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閲覧数順 2017年02月22日更新

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会社の登記簿=会社の戸籍謄本?

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司法書士が教える『登記簿謄本』の読み方 会社の登記簿
ご自分の戸籍謄本をイメージしてみてください。

あなたの戸籍謄本には、本籍地や筆頭者、あなたの氏名、生年月日、父母など多くの個人情報が載っています。これが変な人の手に渡ってしまったら大変です。それ故、取得できる人には厳しい制限があるのです。

一転、株式会社の謄本には、会社の商号、本店、目的、会社成立の年月日、役員の住所氏名などが載っています。戸籍謄本と同じように大切な情報が載っているような気がしますが、会社の謄本は誰でも取得することができます。
これは個人の戸籍と違い、会社の登記は、会社に関する一定の営業上の事項を一般に公示することによって取引の安全と円滑に寄与することを目的としているからです。


あなたは会社で新規の取引先の調査をしています。


新規の取引先を調査をする場合、登記簿をチェックするだけでは当然不完全です。時には聞き取り調査や信用調査機関に依頼する必要もあります。
しかし、登記簿からある程度の情報を読み取ることができれば、そもそも危ない会社に近付かないこともできますし、聞き取り調査に対する心構えもできます。

ちなみに、登記簿からはどんなことが分かるのでしょうか?
詳しくはそれぞれの項目で説明していきますが、どの株式会社の登記簿にも載っている、『商号』、『本店』からでも怪しい会社に気付くことができます。

『商号』は、個人の氏名と同じと考えてください。
明確な理由のない商号の変更をしている会社は怪しいです。短い期間に何度も商号を変更しているなんていうのはもってのほかです。
われわれが結婚して姓が変わっただけでも、銀行口座、パスポート、クレジットカード、各種会員カードなど様々な変更手続きばかりで嫌になります。会社も商号を変更すると、看板、名刺の変更、挨拶状その他色々、大変な手間と費用がかかります。
なぜ商号を変更したのか?その理由にヒントが潜んでいるのです。

『本店』についても同様です。
会社の規模が大きくなれば、従業員も増え、大きいスペースが必要になります。これは正当な本店移転です。しかし、他管轄からの移転を含み、本店移転を繰り返している会社は相当怪しいと思った方が良いです。
これは、結婚詐欺師が戸籍を転籍することによって、離婚暦の記載のないきれいな戸籍を作る偽装とよく似ています。
これらの事項は、他の登記事項や会社の変化と重ねてみていくと非常に効果的です。


それと、登記簿を見る時に忘れてはいけないのは、一部の登記を除き、登記はその会社が申請しないとできません。しかも無料ではなく登録免許税という税金を払ってまでその登記をしています。つまり怪しい登記の状態は、誰かが勝手に作ったのではなくその会社の意思が関与しているのです。
その意思を読み取ることがポイントです。



われわれ司法書士は、多くの会社の登記簿を見てきたプロです。


当然おかしいな?と思うポイントがあります。このポイントを意識して会社の登記簿を読むことができれば、新規の取引先や既存の取引先のおかしい変化に気づくことができ、結果的に危険を回避することができるのです。
当事務所も場合によっては、登記の報酬を事前にいただくこともあります。


この多くの情報を提供してくれる会社の登記簿は、なんと1通1000円で取得することができるのです。この情報を有効に使わないのはとてももったいないことに思えてきたでしょう。




やっぱり会社の登記簿と戸籍謄本って似てますよね。


さて、次からはそれぞれの詳細に入っていきます。