- 岡本 興一
- ウィジット株式会社 代表取締役
- ITコンサルタント
対象:ITコンサルティング
ですから、日本で導入すると、とても親和性が高く、基本的な考え方について異論はあまり出ません。
さて、バランススコアカードを導入し、活用すると何ができるのか?を簡単にご説明いたします。
1.経営戦略を対内・対外に明確に示せる
バランススコアカードを作るとき、経営理念の確認、経営課題の確認、経営戦略の策定、戦略マップの作成 といった具合に進んでいきます。
中小企業において、その多くは、社長の頭の中に明確に存在していながら、正しく表現したり、社内に伝えることができていないことが多いのです。
それを、バランススコアカードは、誰でもわかる形で示してくれます。
さらに、秀逸なのは、経営戦略マップです。
企業の活動では、
こんなことをしないといけない。
あんなこともしなくてはならない。
都度都度、現場レベルではそんな課題や目標が設定されていると思います。
しかし、それぞれの活動の相関関係はあまり意識されることなく、単発の活動で終わることも珍しくはないでしょう。
バランススコアカードで作られる戦略マップは、こうした活動の相関関係が明らかになります。
営業部門が○○することは、業務部門で○○をすることにつながり、それが人事部門で○○をすることにつながる。さらにそれらの結果、財務的に○○を得ることが出来る。
こうした相関関係が明確になるので、従業員一人一人に課せられた役割が、全社で活動している内容とどの様に関わりがあって、どの様な効果を得ることになるのかが明確に示されるのです。
その結果、個々人が行う活動のクオリティが上がりますし、他の活動に影響しない活動の優先順位を下げ、影響の大きな活動の優先順位を上げるなどの、効率化にもつながるのです。
ですから、バランススコアカードの導入では、何は無くても、この戦略マップの作成と、社内での共有をすることだけは是非やるべきことであると思います。
2.誰がいつまでに何をするのか?が明確になる
戦略マップを作成すると、次に作るのがアクションプランです。
誰が、いつまでに、何をするのか?
それを明確にします。
さらに、バランススコアカードが優れているのは、それらの活動をやった結果として得ることになる数字目標を明確にすることです。
逆にいえば、数字だけを見ることで、活動の達成度合いを測る様になっています。
例えば、新規顧客獲得というアクションプランなら、「見込み客リスト数」「電話をかけた回数」「アポイント回数」「成約数」等の複数の数字を管理することで、具体的なアクションについての達成度合いを測ることができます。
こうした細かな係数管理は、単なる根性論を排除し、論理的にやるべきことを明確にできるという利点があります
3.人事評価にも利用できる
アクションプランは、会社単位、部門単位、個人単位で作成することができます。
そこで、上述のアクションプランを達成できたかどうかについて、評価指標を定めますから、この評価指標の達成度合いを、人事評価にも活用することができるのです。
誰が見ても変わらない「数字」を根拠とした評価をすることができるので、納得感の高い評価につなげることができます。
4.PDCAサイクルを回す体制ができる
計画をたて、その達成度合いを常に確認するということは、自動的に、計画とのギャップを認識し、とるべき対策が何かを議論し、実行していくことにつながります。
いわゆる、PDCA(計画、実行、評価、見直し)の体制を作り、より高いレベルを目指すことができる様になるのです。
バランススコアカード。
お薦めです。
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